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おざわやの代表のブログです

》名だけが残って歴史に埋もれてしまった石材があります

2023.07.08

墓石といえばほぼ9割以上の人が「御影石でしょう?」と言われますが、元は現在ほぼ手に入らない希少な石の固有名称。そんな御影石の歴史を紹介しつつ、なぜ現在は総称として御影石と呼ばれているのかを紹介するブログです。



初めて墓石を建てる時にはどんなポイントについて検討しなければならないかを先日のブログ(》墓石選びで検討すべき視点とは)で紹介しましたが、その中の一つとして石材の色についての説明の中で、花崗岩(かこうがん)・閃緑岩(せんりょくがん)・斑レイ岩(はんれいがん)といった岩石分類上の名前を使ったところ、「え?御影石じゃないの?」とお知り合いから質問をいただきました。これは墓石に使われる石材の呼び方としてとても多くの方が使われている名前ですが、実は専門家が使う言葉としては少々不適切。現在では上に記した3種類ももちろん含まれますが、火山性のマグマが地中深くで長い時間をかけて冷え固まって出来る「深成岩(しんせいがん)』のことを総称として御影石と呼んでいます。



では御影石とはどこから出てきた名前かといえばその歴史はとても古く、現在兵庫県の高級住宅街として知られる芦屋辺りから西の御影町に面した六甲山で採掘されていた石材の固有名詞が元です。その地域から採掘される石材は桜色で堅牢な石だということで、聖徳太子の父親である用明天皇の石室にも使われていたという伝説があるほど。その石材は大阪はもとより全国にも船で運ばれていましたが、その加工場や積み出し港が河口にあたる御影村にあったことから「御影石」という名称で呼ばれていたようです。




摂州武庫御影(せっしゅうむこみかげ)石と記述された江戸時代の『日本山海名産図会」(兵庫県立歴史博物館より)




ところがその辺りは瀬戸内海国立公園の一部として保護されるようになってしまい、採掘はどんどん縮小されていきました。するとその加工場には他の地域の石材が運び込まれるようになり、そのどれもが御影石と呼ばれるようになってしまったというのが始まり。そしてそもそもの御影石は他の石材と区別するためにその後「本御影石(ほんみかげいし)」と呼ぶようになりました。それがそのまま全国に広がってしまったため、墓石に使われる堅牢な深成岩のことをすべて「御影石」と呼ぶようになってしまったのです。


そんな本御影石にしても昭和初期に採掘は禁止されてしまったので、現在はストックしてある石材か、または稀に宅地造成や道路工事などの際に掘り出されるくらいしか取り扱われません。




向かって左が「本御影石」で右が愛媛県産の「大島石」、どちらも花崗岩に分類されます




現在でも墓地でたまに見かける桜色の石は岡山県産の「万成石(まんなりいし)」か、中国から産出される「桜みかげ」という名前の石がほとんど。あとはもう少し黄色っぽい石目の「北木石(きたきいし:岡山県北木島産出)」くらいなので、一般的にはあまり見慣れない色調の墓石かも知れませんね。



ただ上に挙げた万成石は現在でも算出しており、インテリアデザイナーや作庭家として知られるイサム・ノグチが好んで取り入れた石材として、イサムノグチ美術館でも万成石を使ったオブジェなど多く見ることが出来ます。





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