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》我は死なり、世界の破壊者なり:映画『オッペンハイマー』鑑賞記

2024.04.04

昨年世界で公開されてアカデミー賞7冠に輝いたものの、原爆の開発を描かれていることから日本での公開が8ヶ月も遅れたクリストファー・ノーラン監督作品の感想をブログに。



昨年世界公開されるやあっという間に興行収入の記録を塗り替え、その勢いのままに主要な映画賞を総なめにするように受賞。アカデミー賞では13部門にノミネートされ、作品賞を含む7部門で受賞するという結果を叩き出したものの、「原爆の父」と言われるロバート・オッペンハイマーがテーマの作品な為か、日本での公開は未定となったまま年を越してしまいました。



そんな作品がやっと公開されることになり、それに先立って放送されたNHKのクローズアップ現代では『映画監督クリストファー・ノーランの世界』として、本人へのインタビューと共に出演した俳優などからのコメントなどを放送していました。その中で監督は「いつも作品の中には問い掛けがあり、それが次の作品へと繋がっていく」と静かに話されていました。




NHKでのインタビューに答えるノーラン監督と、アインシュタインとオッペンハイマーの実際の画像




2014年に監督した『インターステラー』ではエグゼクティブプロデューサーとして理論物理学者のキップ・ソーン博士を迎えて、アインシュタインやオッペンハイマーなどについても深く知ることになったそうですが、これまでの監督作品の多くは科学的な見地に立ちながらもSF的なフィクションがほとんど。



そんなことから構想を広げて、実在して多くの記録も残るオッペンハイマーをヒトとして捉え、映像化する中にもいつも通り時間軸を絶妙に操るという手法で、3時間という上映時間を飽きさせる事なく没入させてくれました。




《『オッペンハイマー』のあらすじ》



第二次世界大戦下、アメリカで立ち上げられた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」。

これに参加した J・ロバート・オッペンハイマーは


優秀な科学者たちを率いて世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。


しかし原爆が実戦で投下されると、

その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになる。


冷戦、赤狩り―激動の時代の波に、

オッペンハイマーはのまれてゆくのだった―。




1人の天才科学者の半生から描かれるのは現代の世界の現実か、それとも…




【3つのセンテンスを2人の男の目線で描かれるストーリー】

そもそもこの作品を作るにあたって、原案とされた3部作からなる書籍「オッペンハイマー〜異才・原爆・贖罪」と同じように、彼自身が天才物理学者として注目されていく時代と、原爆実験を成功させて図らずも広島、長崎に投下されるまで。そして戦後になって共産主義への理解からソビエトへの機密情報漏えいを疑われ、その後水爆実験に反対するようになる彼がパートに分けられて描かれていきます。



そんな作品の中には実際に広島や長崎に投下された惨状は描かれず、それが唯一の被爆国としての日本人の感情にどう捉えられるのかという懸念から、結局アカデミーの発表を待っての公開となったのではないかと思います。




モノクロはこの作品のために特注された65mmのIMAX用アナログフィルムで撮られた印象的なもの




そして時間軸を前後しながら挿入されるのは、原爆実験を成功させたオッペンハイマーをカラーで、その後水爆開発反対に回ったオッペンハイマーを引き摺り下ろそうと躍起になるストローズの視点をモノクロで描くという、いかにもノーラン監督らしく惑わされるストーリー展開。そしてオッペンハイマーの意識の中で時折現れるのは、彼が専攻していた量子物理学での素粒子の振る舞いらしき映像や、原爆実験後に見るようになった爆音に揺れる世界など、彼の脳内とも思える風景の揺らぎ。



そしてナチスドイツが核分裂に成功したという情報(ガセ)から、オッペンハイマーが中心となって作り上げた原爆が広島に投下された後に、目の前の人がその熱風に焼かれたかのような幻想に悩まされるようになります。でも彼の目の前で顔が焼け爛れていく女性の幻想を演じていたのはノーラン監督の娘さんのようで、監督自身もオッペンハイマーのようにこの件に自分ごととして関わることで、さらなるリアリティーを感じたかったのかも知れません。




実験が成功に終わっても彼の苦悩は深まるばかり




ドイツに先んじて完成を急いだはずの原爆はすでにドイツが降伏してしまった為に広島や長崎に落とされ、数万人程度と聞いていた犠牲者数が10万人以上に昇ったことを、事後の弔問会で問いただされてしまう始末。でもそんな結果以上にヒンドゥー教の経典に出てくるヴィシュヌ神の「我は死なり、世界の破壊者なり」という言葉そのもののような、恐ろしいモノをこの世に産み出してしまったという罪深さに怯えているようにも見えます。



その後の水爆実験推進派とのやり取りやストローズへの公聴会も含めて、そのくだらなさは見ているのが嫌になる程で、原爆を描いた映画という以上に愚かに感じます。やはり戦争というものはどんな大義を持ち出したとしても、どこにも勝者のいない愚か者比べなんじゃないかとさえ思えます。


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