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おざわやの代表のブログです

【社会問題をコメディタッチで包んだヒーローが描く大人とは?:映画『SHAZAM!』鑑賞記】

2020.04.10

孤児や人種差別、強さへの憧れなど文明社会が持つ問題をコスチュームに隠し、大人の世界を子供たちがぶった切るストーリー(ちょっとネタバレあり)をブログに。



 2019年公開のDC作品で、ティーンエイジャーが魔術師の力を得て、雷のパワーで大人の身体を持つヒーローに変身して悪と戦うストーリーです。「見た目はオトナ、中身はコドモ」というCMコピーで期待されましたが、同時期に公開された『アベンジャーズエンドゲーム』に押されて興行収入は伸びず。ボクもタイトルは見たことあるけれど、まったく記憶に残っていない作品でした。


 でも実は発行された当初、原作での名前は「キャプテンマーベル」で、今ではマーベル作品でよくご存知の他のヒーローが名前を使っています。1940年に作られた当時は、人気だった漫画雑誌DCコミックの人気ヒーロー、スーパーマンを参考にしてライバル誌でスタートした作品の題名でもありました。その後DC側と訴訟問題になって12年間裁判沙汰になり、そのコミック自体人気あったものの敗訴して消滅。以降はお蔵入りになってしまいました。ところがそれから20年後に今度はDCコミックの作品として復活することになったものの、既にその頃には別雑誌のマーベルコミックが「キャプテンマーベル」を商標登録もされていたというから、ちゃっかりしてますよね。そこで名前をどうしようかという事になって、スーパーパワーの源の頭文字からとった変身の呪文「シャザム!」がタイトルになったそうです。


~作品中も名前を聞かれる度にバラバラな名前を言うあたりは、そんないきさつをパロッてるみたい。そんなところも面白い笑。







【ビリーとシヴァナの生い立ちがその力を別けた】


 ビリー・バットソンは幼い頃に母親と遊びに行った遊園地ではぐれてしまい、そのまま母親は見つからず孤児になってしまいます。それからずっと苗字をあてにして母親を探し続けて、里親の元を逃げ出すこと6回。今度こそと最後に向かった先も違っていて、また警察官に保護されてしまいます。そして次に預けられたのがバスケス夫妻の運営するグループホームで、足が不自由ながらヒーローオタクなフレディとルームメイトになります。そこには他にも大学生のメアリー、黒人で甘えたがりのダーラ、東洋系でゲーマーのユージーンに無口なスパニッシュのペドロも居ましたが、ここでもビリーは誰とも馴染もうとしませんでした。


~アメリカは貧困層も多いことから孤児であったり、里親になる家庭が多いようです。特に移民は貧困に悩むことから、孤児にはそんな人種問題も絡んでくることもこの映画で訴えるポイントのひとつです。



 裕福な家庭で育ち、父親の会社のラボで研究員として働くサデウス・シヴァナは、子供の頃に父親と兄の3人で車に乗っていたところを魔術師シャザムによって「永遠の扉」と呼ばれる場所に召還され、自分の後継者になるよう言われます。ところが同時に魔物から受けた誘いに唆されてしまったため魔術師にはなれず、もと居た車の中に戻されます。それを騒ぎ立てたことから父親は自動車事故を起こして下半身不随となってしまいます。そんな事があって家族から疎ましがられる存在になって以来、シヴァナはずっと「永遠の扉」を探し続け、やっと見つけ出したその場所で魔物たちから【魔法の眼】を受け取り、魔物たちの力を得てヴィランとなります。


~シヴァナは会社社長の息子で何不自由ない生活でしたが、父親からは「自立しろ!」と言われ、甘えることを許されなかった。そして父親と兄から蔑まれていることにいつも腹を立てていたことも、魔術師の試練に耐えられなかった原因かもしれません。そしてビリーと彼は親の愛を知らないことでは共通しながらも、その後の人生が全く違ったものになって行きます



 あるとき学校の帰り、一緒に居たルームメイトのフレディーがいじめっ子たちにチョッカイを出され、フレディーには母親が居ないことをなじられたことからビリーは激荒し、いじめっ子たちを倒して地下鉄に逃げ込みます。その中でかつてのシヴァナのように魔術師から召還されたビリーは、「永遠の扉」で魔術師の後継者としてシャザムに変身します。しかしシャザムになったのは良いとしても戻り方が判らず、その妙なパワースーツを脱ぐことさえ出来ない為、オシッコすら出来ない始末で困ってしまいます。


~普段のビリーはいつも塞ぎこんでスマホを見ているばかりで、人とお喋りしたりふざけたりしません。ところがシャザムとなってしまった彼はどうして良いか判らず、ヒーローオタクのフレディーに助けを求めます。次第にシャザムとしての力が判ってくるとビリーと会話したり冗談を言ったりして、だんだん年齢なりの明るいビリーが目立ち始めます。



 フレディーは孤児でヒーローオタク、そして足が不自由なことから学校では誰からも相手されずハブられています。ビリーがフレディーのことを無視した時、「僕を見ろ!何で皆ボクを透明人間扱いするんだ!キミもか?!」と訴えます。これは社会的弱者に対する偏見や差別を象徴するシーンです。きっと彼がヒーローオタクなのも自分の足さえ自在に動かせず、他人から見下されるばかりの人生を、空想の世界だけでも自在に空を飛びたいと言う思いの現われではないでしょうか。


~シャザムになったビリーの力を調べるのに「空を飛べるか?」と聞いたり、姿が見えているのに、さも透明人間になったかのように騙してからかうシーンにも、そんなメッセージが籠められているように思いました。




【共通点は多いけれど全てが正反対な2人】

 ビリーは遊園地で母親が「迷わないように」と買ってくれた方位磁石のキーホルダーをずっと肌身離さず持っていて、買ってもらえなかったトラのぬいぐるみがずっと心から離れません。対するヴィランは子供の頃から手離さない玩具の「占い玉」を大人になっても持っていて、自分を認めない父親と兄への恨みも同じく持ち続けています。そして彼の右眼となったのは七つの大罪の内の「嫉妬」。それに対してビリーは、政府のサイトをハッキングしたユージーンに教えてもらって、念願だった母親の元を訪ねます。しかし母親はすでに結婚していて困惑した様子で、遊園地ではぐれた後ビリーの事に気付いていたけれど追わなかったと聞かされます。そんな母親をビリーは攻めず「迷ったらこれを見て」と、はぐれた日に母親に買ってもらって大事にしていた方位磁石のキーホルダーを渡します。


~片やヴィランは恨みに執着し父と兄の命を奪い、片やビリーは母を許して救いを与える。この違いがスーパーヒーローとしての資質に繋がったんじゃないでしょうか。最後にはルームメイトたちを家族と認めて分け与えるシーンもあり、やっと居場所を見つけたビリーがそこで明るさを取り戻します。


 そして更にこの『シャザム!』のストーリーからもうひとつ重なって感じたのが、ボクの大好きな映画『ビッグ(1988年公開、トム・ハンクス主演)』。どちらもやんちゃな子供が突然大人の姿になる事で知る、大人の世界の滑稽さオトナであることの責任を描いている点が似ています。そして更に2つの作品の共通点を強調するようなシーンがこちら。



トム・ハンクス若---------笑


~突然大人になってしまったジョッシュ(トム・ハンクス)が困って入ったのが、大好きな老舗おもちゃ屋さん。そこで足踏み式の大きな鍵盤を弾いていたところ、通り掛ったおもちゃ屋さんの社長も加わって、踊るように演奏したシーン。今作品ではシャザムとなったビリーが街中でヴィランと戦うシーンで、この鍵盤を鳴らしながらヴィランが向かってくる場面があります。そしてジョッシュが大人になってしまう原因も、移動遊園地に置いてあった魔術師が占いをする【ゾルター】という玩具だという点もヴィランの占い玉に繋がるし、今作品の始まりも終わりも遊園地というのが象徴的です。




 いやー、書き出すと止まらないくらい色んなものが籠められているストーリーで、調べてるうちにまた観たくなっちゃいますねー!笑笑

やっぱり、映画って面白いですね~。





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