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【テロの怖さは善悪が見えなくなってしまうこと:映画『ホテル・ムンバイ』鑑賞記

2020.04.15

無差別に一般の人を傷つけるテロ。もしそんな場面に会ったらこんなに献身的になれるだろうか?と突きつけられるような作品の感想をブログに。



 これまでも無差別テロを題材とした映画は幾つもありました。ここ最近に見たものだけでも、テロに襲われたボストンマラソンを捜査する警察官を描いた『パトリオットデイ』と、同じくボストンテロを被害者の目線で描いた『ボストンストロング』。アトランタオリンピック会場に仕掛けられた爆弾を見付けた警備員を描いた『リチャード・ジュエル』など、基本的にはテロに襲われた人たちがどう戦うのか?を描いたストーリーです。


 それが今回観た『ホテル・ムンバイ』(2019年公開)は実話を基にしているだけじゃなく、被害者と共に実行犯たちもどんどん追い詰められて行く姿を描かれています。当時ボクもニュースでは煙を上げるホテルの映像を見ていたけど、中で何が起こっていたのかなんてつゆ知らず、数日経ってもまだ終わってないんだなんてノンキに考えていました。今回が長編映画に初挑戦とは思えない監督は、実際の被害者や犯人の通話内容まで、正確にリサーチした上で作られているから出来たこの映画ならではの視点。客観的な目線で事件を捉えて、 圧倒的な臨場感で抗う事も出来ずに飲み込まれていく人々を描いたストーリーです。



【あらすじ】


 インド第2の都市で文化や発展の中心地ムンバイ。そんな都市を代表する五つ星ホテル「タージマハル」。ヨーロッパからの文化的な流れを汲む伝統的な街並みに建つ、超豪華なホテルです。そこに勤める青年アルジュンは妻と娘の3人暮らしで、奥さんは現在次の子をお腹に宿しています。アルジュンは敬虔なシーク教徒(インドでは少数派の一神教)で、タージマハルホテルで働ける事を誇りに思っています。

 2008年にムンバイでイスラム過激派による同時多発テロが起き、駅やレストランなどが次々と襲われました。その犯人たちは最終的にタージマハルホテルに立て篭もり、宿泊客たちを虐殺し始めます。インドの特殊部隊はニューデリーにいて数日の間は地元の警察官だけしかいません。ホテルには500人もの人たちが閉じ込められ次々に殺されていく中で、アルジュンや上司のオベロイ料理長らホテルスタッフたちは、ゲストを救うために逃げようともせず立ち向かいます。


 主役のアルジュンを演じたのは、AIの成長を描いた『チャッピー(2005年公開)』や、こちらも実話を基に子供の頃に生き別れた両親を探す物語『ライオン(2017年)』での好演が認められているデーブ・パテールです。






【逃げる事も出来たのに残ってゲストを救った従業員たち】

 当時、ホテルには500名もの人が閉じ込められていて最終的には31名の犠牲者が出ましたが、その半数は残ったホテル従業員でした。逃げる事も出来たであろうに、自らの命すら掛けて残った従業員たちが護ろうとしたものは何だったのでしょうか? 特殊部隊もなかなか現れない中、それは自分たちがサービスしていたゲストたちだし、もちろん自分たちだって死にたくはない。けれどそれ以上に一番大切にしたかったのは、インドを代表するホテル従業員としての「プライド」だったのではないでしょうか?


 その朝、アルジュンが家を出る前に時間を掛けて整えていたのは、シク教徒として人前では絶対に外せないターバン(正式名称を言ってたんだけど忘れた!)。犯人たちに追われて逃げ込んだ秘密の部屋で、イギリス人女性が怖がるからターバンを外せと言われたアルジュンは、恐る恐るその老女に近づき「これはシク教徒の大切なものです。でも貴女が怖いとおっしゃるなら外しますから、遠慮なく言ってください」と丁寧に説明すると「その必要はないわ」と女性も引きつった笑顔で返します。このやり取りでもアルジュンの高潔さと思いやりが感じられます。




【この作品では実行犯たちの姿や背景まで描かれている】

 冒頭でゴミだらけの海から手漕ぎボートで上陸してくる少年たち。イスラム過激派で戦闘員として訓練を受けてきたであろう彼らも、自分たちの家族の幸せの為にこの闘いを【聖戦】と信じてやってきました。この同時多発テロを指揮するのは遥か彼方にいる【誰か】。電話で指示される通りに駅で、レストランで、そして病院で次々と目の前の人々を銃で撃ちます。そしてそんなテロリストから逃げようとホテルに駆け込む人の中に紛れ込んで、3人のテロリストがホテルを占拠。下から順に階を上がりつつ、手当たり次第に殺していきます。


 そして電話からの指示でホテルに泊まっているVIPや金持ちを一部屋に集め始めます。そこにはホテルに泊まっていたアメリカ人建築家のデヴィッドとインド出身のザーラ夫妻やロシア人実業家のワシリーなどが横たわる部屋で、見張り役の少年兵が自宅に電話し、約束されたお金を受け取ったかを確かめ、「父ちゃん愛してる」と泣き出す。聖戦とは言われながらも彼らには直接の大義などなく、家族やお金の為に命を掛けてきたことが判ります。




【本当のテロの怖さを味わって震える映像】

 誰にとっても何気ない1日だったはずが、突然目の前に現れたテロリストによって理由もなく何を求められる事もなく、いとも簡単に殺されていく。そしてそれを指示するのは電話の向こうにいる男で、最後にはホテル中に火をつけるよう伝えます。テロの目的は「ただ殺すこと」だけ、という怖さが背筋を冷たくしていきます。そして2時間を超える間中、ずっと張り詰めた空気を保った映像に心底疲れてしまいました。



 日本はこれまでテロがなかったとはいえ、まったく可能性がないかと言えばそんなことはない。もし自分がこんな場面に遭遇したら何が出来るんだろう?と思わず考えてしまいます。アルジュンのように誇り高く振舞えるだろうか?デヴィッドやワシリーのように勇気を奮い立たせられるだろうか?サリーのように尽くせるだろうか?この映画に出てくる誰もが、何かを守るために戦っていたことに気付かされます。





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