》ヒトの心は表裏一体

先日読んだ小さなコラムから思ったのはやたらと白黒ハッキリさせようとするんじゃなく、「混濁併せ持つ」というような臨機応変さを持たなければ息苦しいよ、ということ。

先日朝の音読をブログに書きましたが、あれから細々と続けることでまた新聞に目を通すようになりました。その記事に書いてある内容はTwitterやニュースサイトからのお知らせも見ているので、「あそこにも書いてあったな」と再確認するだけになることもあるし、当然ですが今現在の情報には追いついていない記事もたくさんあります。でもその記事には新聞社としての姿勢や記者本人の視点も入っているので、SNSやネット情報だけに偏るんじゃなく、新聞もやっぱり大切だなと感じます。

》声に出して読んでみよう

さらに声に出すことで深く想いが伝わります

そして今朝の情報番組ではこの週末に観光地で多く見られた人混みと、やがて始まるマスク解除に向けての議論が見られ、その中で橋下元大阪府知事の「政府の言う”マスクは個人の判断”というのはずるい」という言葉が印象に残りました。確かにここまで大人数での会食やマスクなど、政府が伝えるものはあくまで推奨ベースで、個人の判断に委ねるというもの。でもそんな個人の判断を誤って感染が見つかると、あっという間に「認識が甘かったのでは？」なんて責められてしまうのが日本によく見られる村八分社会。そんなのが怖いからみんな萎縮して、周りの様子に流されやすくなってしまうのもイジメの構造にも似て、かえって危ないと言えます。

ヒトの心って裏か表かや、白か黒かなんてハッキリ決められるものではなく、あくまで表裏一体で「Aも良いけどBも悪くない」というように揺れ動くもの。そしてこれだけ情報が早く届く現代では朝令暮改なんて当たり前じゃなければ、どんどん置いて行かれてしまいます。またいつも危険を避けるために始終心配事が頭を過ってしまうのも人間の基本的な本能だから、どうしても取り越し苦労までしながら安全を確保したくなります。

「心配事の97％は取り越し苦労」と言われますが、心の中で作り出された幻影に怯えるんじゃなく、現実を冷静になって判断してみる。観光地でゾロゾロと車道を歩く人たちも「みんながやってるから大丈夫だよね？」と流されているだけで、走る車がギリギリでもそんな危険には目を向けないから平気です。でも何かが起こってしまった時にはそれで良いのか？とちゃんと自分で判断した上で決めていないと、本当の危険は避けられませんよね。

同じように「いつもは良い人だったのに」という人が突然豹変してしまうのも、ヒトの心の表裏。

敬愛する愛知専門尼僧堂長の青山俊董老師のコラム。

ヒトはちょっとしたことで激しい感情に流されてしまったり、飲み込まれてしまったりもします。そんな感情の流れの中にいると周りが見えなくなって、相手次第で付きまといとかメールの雨あられを投げかけたりしてしまいます。でも老師は「そんなのも自分次第だよ」と言葉で言うのではなく、自らの行動を促すことで全部が変化することを教えられています。

誰の心にも鬼もいれば天使もいるけど、それを引き出すのは他人ではなく自分じゃなければ、コントロールを失ってしまいます。先日の岡本太郎展のメッセージでも感じましたが、どんな道を選ぼうとも自分の意思で選んで、自分の意識でコントロールすることが大切なんだと改めて思いました。

岡本太郎展のメッセージからも、自分の中の表裏一体を感じました

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