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おざわやの代表のブログです

》スピードは大切なサービスのひとつなんだよ

2023.06.23

尊敬する経営者のひとり、柴田秋雄さんの日めくりカレンダーから想いを深めてみるブログ。



名古屋駅前にあった4期連続計上赤字の古くて小さなホテルを、従業員たちを大事にすることで7期連続黒字化して、名古屋市内のホテル稼働率ナンバーワンさえ奪ってしまった伝説の支配人の柴田秋雄さん。「顧客満足なんてク⚫︎喰らえ!」なんて平気で言ってしまう破天荒な人ながら、社員だけじゃなくパートやアルバイト、そして関連の出入り業者まで「大家族だ」と言って決して蔑ろにはしなかった、心から尊敬すべき経営者です。



そんな柴田さんがホテルアソシアターミナル名古屋の閉館とともに退任され、その経営理念を繋げたいと有志で開いたのが一般社団法人アソシア志友館で、柴田イズムを伝えるひとつのアイテムとして作ったのが、この日めくりカレンダーです。







いつもホテルのダイニングレストラン「ひととき」のランチョンマットには柴田さんの言葉とご挨拶、そして挿絵も柴田さんが描かれていたそうで、それを活かしてメッセージ性のあるものとして改めて書き起こしていただいたものです。紙質や色合いにも気を配るあたりは柴田さんのセンスを感じるし、何より毎日のメッセージからはその時に応じて感じとるものが違うから、ずっと使っています。



今日のメッセージは「スピードは大切なサービスのひとつだよ」というもの。


当時のホテルでは従業員満足を一番に考えていたとはいえ、もちろん従業員たちはホテルを使ってくださるお客さまを大切に考えて、それぞれが得意なことを活かした部活動のような取り組みまでされていて、どうしたらより愛されるホテルになれるかをいつも考えていたそうです。そんな中で大事にしていたのもこのスピード感。




たくさんの従業員たちの素敵な笑顔が溢れるホテルでした




でもここでいうスピードというのは「早かろう安かろう」といったファストサービスではなく、お客さまの希望を素早く感じ取って形に自分たちに出来ることはないか?と、形にしていくというものです。例えばホテルに着いたお客さまが「新幹線のホームからロビーまでの間にピアスを落としたようだ」と聞くと、手の空いていた従業員の一人が探しに行って見つけてくる。仕事の終わったバイトさんが社員たちと一緒になって、サービスアップにはこんなことも出来ると提案し合い、「お前らはよ帰れ!」と柴田支配人が笑いながら声を掛けることも多かったとか。



それは決してお金儲けのためではなく、「私たちのホテルを愛されるものにはどうすればいいか?」というマインドで全従業員の意思がまとまっていたということ。その一つが「打てば応える」というような、スピード感のあるサービスだったと思います。




ドキュメンタリー映画『日本一幸せな従業員をつくる!』の5分予告




そしてそんな従業員たちの取り組みは上役や先輩たちが見逃さず、朝のミーティングで柴田さんから表彰する「夢ありがとう賞」というのも決まりのひとつ。「お前たちじゃない、お前を見てるぞ」という柴田さんの愛情溢れる理念が、ホテルだけじゃなくお客さまにまで通じていたからこそ、ホテルとお客さまという間柄以上の「従業員の誰々ちゃんのファン」という繋がりが生まれていきました。



その一方で柴田さんは「仕事は忙しい人に頼め!」というメッセージもこの中に書かれているし、「忙しそうな顔をするな!」ともよく言われてました。スピードは大切だけど、忙しそうな顔をせずに「はい!」と笑顔ですぐ対応する。そして難しければ出来る人にお願いしてみるのもひとつの方法で、一人でなんでも引き受けようと思うな!ともよく言われていました。




ハンディのある従業員も皆んなと同じように働いていました




スピード感のある対応でも、忙しそうな顔しない。まだまだ取り組めることが一杯ありそうですね!





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