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》映画界からエンニオへの讃歌:映画『モリコーネ映画が恋した音楽家』鑑賞記

2023.03.06

『ニュー・シネマ・パラダイス』への楽曲から知ったエンニオ・モリコーネの生涯を追うことで、映画音楽を芸術にまで昇華させたマエストロの功績を知ることができる作品の感想をブログに。



『ニューシネマパラダイス』『海の上のピアニスト』など、大好きな作品の音楽を手掛けていたエンニオ・モリコーネさんが2020年に突然ご逝去されたと報道され、とても残念に思っていました。そんな彼の手掛けた作品は名場面で流れる叙情的なメロディーを聞くだけで、いつでもそのシーンがフワッと頭の中のスクリーンに浮かび上がる気がします。そんなイメージから、今回の作品はとても楽しみにしていました。



そしてこれは生前のエンニオが「自分の生涯を撮るなら彼以外無い」とまで言っていた、盟友ジュゼッペ・トルナトーレ監督によって作られた作品というところにも絶大な期待を持っていました。ただ公開されてもやはり大規模スクリーンでの上映はほとんどなく、名古屋では2ヶ所のみ。そしてまだまだ映画館に足を運ぶ人は多く無いため上映回数も少なくて、なかなか時間の都合が合わず。この作品だけは映画館で見なければ!と思っていたのに、結局公開から1ヶ月以上経っての鑑賞になってしまいました。




【『モリコーネ』のあらすじ】



モリコーネ⾃らが⾃⾝の半⽣を回想し、かつては映画⾳楽の芸術的地位が低かったため、幾度もやめようとしたという衝撃の事実の告⽩そしていかにして誇りを⼿にしたか?


数多の傑作の名場⾯とワールドコンサートツアーの演奏と共に紐解かれ、さらに、クエンティン・タランティーノ、クリント・イーストウッド、ウォン・カーウァイ、オリバー・ストーンら70⼈以上の著名⼈のインタビューによって、モリコーネの仕事術の秘密が明かされる本作。


モリコーネのメロディを聴くだけで、あの⽇、あの映画に胸を⾼鳴らせ涙した瞬間が蘇る。


同じ時代を⽣きた私たちの⼈⽣を豊かに彩ってくれたマエストロに感謝を捧げる、愛と幸福に満ちた⾳楽ドキュメンタリーです。







【その生涯で嫌いだった映画音楽を芸術にまで高めた功績は色褪せない】

この作品を見てまず驚いたのは彼自身が長い間、映画音楽を好んで作っていた訳ではなかったということ。


エンニオは子供のころ決して豊かな家庭ではなかったけど、トランペット奏者だった父親に仕込まれてトランペットを演奏することを覚えます。そして音楽学校で学んだトランペットを吹いて父親と共に稼ぎを得るようになりますが、音楽が好きだった彼はお金のために演奏することが好きではありませんでした。でもやがて父が演奏出来なくなると、替わりに彼が演奏で学費を稼がなければならなくなり、次第にトランペット演奏が嫌いになります。



そんな頃、音楽学校でイタリア音楽の巨匠ゴッフレド・ペトラッシから作曲を学んだことから室内楽の世界の虜になっていき、クラシック音楽の作曲家として生きていくことを目指すようになります。しかし卒業後に結婚し、テレビとかラジオの音楽を担当したり映画音楽の編曲をすることで生活費を稼いでいたことがバレて、師匠からの援助を得られなくなって作曲家への道も閉ざされていきます。







「始め映画音楽を作ることは屈辱だった」と語るエンニオ。


やはりトランペットの時と同じように、お金を得るための手段として音楽を作ることが嫌だったというものの、その後映画監督になっていた小学校の同級生のセルジオ・レオーネに再会したことから出来上がったのが『荒野の用心棒』だったなんて驚き。



ボクが子供の頃に毎週楽しみに見ていた日曜洋画劇場や金曜ロードショーなど、まだ映画館に行くなんて贅沢だった時代にこの作品や『夕日のガンマン』など、俗にマカロニウエスタンと呼ばれる作品をテレビで見ていたことから映画が好きになっていったと言っても過言ではありません。そんな頃からすでにエンニオの作った音楽を楽しませて貰っていたことさえ、この作品を見るまでは知りませんでした。







そんなエンニオにはその後数多くの映画監督からオファーが殺到し、彼から影響を受けたという音楽のアーティストが次々とインタビュー映像でスクリーンに現れます。クリント・イーストウッド、ブルース・スプリングスティーン、クインシー・ジョーンズ、クエンティン・タランティーノ、ハンス・ジマー、ベルナルト・ベルトリッチなど名だたる名士たちが、エンニオの作品や彼自身の素晴らしさを紹介していきます。



そして映画のような商業音楽には否定的だった、かつての師匠や旧友たちを驚かせたのが『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』を彩った音楽。再びセルジオ・レオーネと手を組んだこの作品で、対位法などを駆使した彼の映画音楽の素晴らしさに気づいた人たちから、かつて蔑んだ事への謝罪の手紙や喝采が届いたことから、一時は「もう映画音楽は充分だ」と思い始めるエンニオでした。それでもさらに強いオファーを受けた作品のラッシュ(荒撮り)が魂に響いて、自分から書き上げた次の作品『ミッション』は周囲の評判も高く、アカデミー賞間違いなし!という評価だったものの、続く『アンタッチャブル』も同じように結局ノミネートだけに終わります。


かつての師匠たちのように「映画界には理解してもらえない」と落胆するエンニオ。







そんなエンニオの元にとあるオファーが届き、請ける気は無かったものの送られてきた脚本を読んだことから「私が書こう」と快諾したのが、やがて弟子や盟友となっていくジュゼッペ・トルナトーレ監督の『ニュー・シネマ・パラダイス』だったなんてホント鳥肌ものです。




その後も『海の上のピアニスト』など評価の高い作品は多いものの、アカデミー受賞には至らないことに映画界からも多くの異論が寄せられ、やがて2006年にはアカデミーからの謝罪とまで言われるアカデミー名誉賞を受賞。そして2015年のクエンティン・タランティーノ監督による『ヘイトフル・エイト』では、6回目のノミネートでついにアカデミー作曲賞を受賞します。







【映画の添え物ではなく、一貫性を持って映画を彩るのが映画音楽】

そんなクエンティン・タランティーノ監督についてさえ、2013年のインタビューで「彼とはもう仕事したくない」と明かしていたエンニオ。それはかつて彼と作った作品では十分な時間を与えてもらえず、しかも「一貫性を欠いた方法で、映画の中で楽曲を使う。作曲家にとってあるまじき扱いだ」と、タランティーノの映画音楽の使用の仕方にも異議を唱えています。



このドキュメンタリーの中でも一つの旋律を通して、さまざまにアレンジして映画のシーンを叙情的に彩ったり、スリル溢れるシーンに合わせたりと一貫したテーマを作曲に取り入れる手法が描かれていますが、きっとそんなエンニオの想いを汲んだ作品作りが遂げられてこそのアカデミー作曲賞受賞だったに違いありません。




「映画音楽は思考を展開していく、さらにその先へ。でも何を?」byエンニオ・モリコーネ




とにかくこの『モリコーネ 映画が恋した音楽家』では、彼の音楽でなければ映画作品が全く別のものになってしまうことも判り易く解説されるし、何よりオーケストラなどの音源による彼の作品を順に数多く楽しめるのも素晴らしいこと。それによって彼の作品は映画音楽とはいえ、一つジャンルとして確立された芸術作品だということが強く感じられます。



まだ上映館もいくつかは残っていますので、この作品こそはぜひスクリーンで、そして良い音響で聴いていただきたいと強く思います。





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