》F1の公式練習は仕事が山盛りです

昨日開幕したF1日本グランプリは公式練習中もハプニングの連続で、まさに見どころ満載でした！というブログ

先日もブログに書いた通り、レッドブルレーシングチームに昇格して初めてレースを迎える角田選手を応援するため、昨日の金曜日に鈴鹿サーキットへ行ってきました！

いつも日本GPには息子くんと行っていますが、今回も仕事を休んで駆け付けてくれた彼のフェアレディZで朝6時半にいざ出発！ところがまだ金曜日だというのに、この角田選手の昇格のおかげか１時間ほどで着く予定でしたが途中の道路が混んで、予約していた駐車場にたどり着いたのは出発から３時間後でした。

遥か２km以上歩いてたどり着いたサーキットは桜が満開

さらに駐車場から20分以上歩いてやっとのことで鈴鹿サーキットへたどり着いてみれば、「今日って予選だっけ？？？」と思ってしまう程の観客の多さに驚いてしまいました。

さてこの金曜日に行われるのは、予選までに３回行われる公式練習（FP）の1回目と２回目で、それぞれ各１時間。もちろんここで角田選手の勇姿を見るだけでも嬉しいのですが、運転するのが難しいと言われるレッドブルのマシンRB21に乗った角田選手が、いかに早くマシンの特性を掴んで自分好みのセットアップを見つけ出せるか？には、この３回の練習走行は貴重な時間です。

コース内はユウキだらけ！

まずは11時半からの公式練習１回目、固唾を呑んで見守りました。

ところが走り出してみると特に違和感もなく、タイム的にも同僚のフェルスタッペン選手にそれほど遅れない様子で、途中入るチームとの無線でもやけに落ち着いているではありませんか！思わず「これはイケるかも！」なんて期待してしまいました。

でも午後の２回目は全体的に波乱気味で、いきなりアルピーヌチームの新人ドゥーハン選手が自らの操作ミスで大クラッシュしたのを皮切りに、ベテランのアロンソ選手（アストンマーチン）までもがコースアウトして戻れずに赤旗中断と、なかなか走行時間が捗りません。

いよいよ角田選手の挑戦が始まります！

角田選手はこのFP2に始め、決勝向けのミディアムタイヤの使いかけを履いて出走したところを見ると、多分積んでいる燃料も多めで重い車体の状態でのセットアップや、タイヤのタレ具合のチェックだったと思いますが、走っては中断で十分データが取れたとは思えず。

しかもその後もコースサイドの芝生が燃えるなどして、結局４回目の中断で走行時間は終了。チームメイトのフェルスタッペン選手も「マシンの奇妙な動きをハッキリさせることが出来なかった」と取材には答えていたようです。

【公式練習は良いタイムを出せばいい訳じゃない】

実はこうした公式練習はタイムを出す場ではなく、予算と決勝に向けての準備を進めるための時間で、その間にやらなければならない工程は沢山あります。例えばFP2で角田選手がやろうとしていた決勝レース向けのプログラムも然り、さらにはハードタイヤで走った場合のタイヤの減り具合も調べなければなりません。

このレースの前に行われた今年の第２戦の中国グランプリでは、決勝レースを5位で走り終えたフェラーリのルクレール選手が、その後の車両検査で最低重量違反によって失格になっており、その原因の一つはタイヤの重さだったと言われています。

FP2で3位タイムは元同僚のアジャ選手（レーシングブルズ）

このレースでは新しく張り替えられた路面のアスファルトでタイヤが思っていたほど劣化せず、ルクレール選手など幾つかのチームはタイヤの交換回数を一回だけに減らしたことでタイムを稼ぎ、決勝での上位を得ることに成功しました。ところが少しでも軽量化しようとするF1マシンは、こうして多くの距離を走るとレース用のタイヤはその分減って、重量が軽くなり過ぎてしまいます。

そのためこういった時にはゴール後にコースの脇の方を走って、柔らかく粘着力のあるレース用タイヤにタイヤかすやコースサイドのゴミなどをくっつける事で重量を補ったりもするほどで、ルクレール選手は更にスタート直後の接触で車体の一部を失っていたとも言われるので、チームとしても計算外。

800kg無ければいけない重量が、たった1キロ足らずに799kgだった事から失格となった様です。

金曜からこんなに多くの観客が！

これも全ては公式練習の３時間でどこまでデータを取れていたか？によるもので、このF1というモータースポーツがどれほど繊細なバランスのもとで走っているのかが分かりますよね。

それからすれば角田選手のFP1での落ち着いた走りは朗報だし、FP2中にチームからの無線で上位選手とのタイム差を伝えられた時、「今は他のチームとの差は忘れよう。僕たちにはやらなければならない事が沢山ある。」と冷静に答えていた姿が、何よりの成長を感じさせるもの。

今日以降、益々これからの角田選手の活躍に期待が高まるものでした。

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