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おざわやの代表のブログです

インドで出会った職人たち 1

2012.03.27

インドではお釈迦様の足跡を追う巡拝の毎日でしたが、私自身職人上がりということもあって様々な職人の手際や道具を見るのが好きで、なかなか時間的に厳しい中チャンスを見て2つの工房を訪ねることができました。

 

 

 コットンと言えば「インド綿」というタグをどこでも見ることが出来るほど、古来から織物産業で栄えてきたインド。まず訪れたのはイギリス統治時代を思わせる建屋で古くからの歴史ある織物工場です。3台の機織りの中で両端はパターンに合わせたパンチ通りに模様が織り込める、言ってみれば半自動機織り。ですが真ん中の一台だけは全くの手作業で、写真のまるで刺繍のような模様も全部色を買えた糸を織り込んで作られています。そしてその模様のパターンは老練な職人の頭の中にしかないそうです。

 

 

 その脇の半自動で機織りしていた若者が金糸を一巻きくれるというのでお礼を言って受け取ろうとすると「チップをくれ」という。それをやんわり断って、そんなこと覚えるより老練な職人の技を見て盗るほうがよっぽど「財産」になるぞ!と通訳してもらいましたが伝わったかどうか???

これは我々の業界も同じなのですが、職人技の後継と育成問題はコストを度外視しても取り組んでいかないとその会社に未来はありません。お店に移って多少ながらもお土産用に買い物させていただきました。