おざわやの代表のブログです
2016.02.12
最近またamazonのオススメにたぶらかされて(笑)、本が続々と届きつつあります。
興味ありげな本をオススメしてもらうのは便利ではありますが、せめて法人税は我々と同じように日本に落として欲しいものだな、と思いながら。
さて解剖学者である養老孟司さんと、国立競技場を設計することが決まった隈研吾さんの対談をもとに書き起こされたこの本は、東日本大震災による津波被害にはじまり、それぞれの専門分野からの視点に限らず経済や歴史なども絡めて、日本人にとっての「住まい」や「都市」などについて論じられています。中身としては「現場主義」や「ともだおれ」、そして「だましだまし」などと怪しげなキーワードが飛び交う酒場論的な対話によって進んでいき、なかなか面白いです。ル・コルビュジエを「屁理屈」とか「正気じゃない」などとこき下ろすあたり、どこかの立ち飲みで聞こえてきそうな・・・。わからない部分は様子を見ながらだましだましやっていく「現場主義」という隈さんに対して、脳ばかり肥大して肉体がふやけてしまうぞ!という「肉体主義」の養老さん。なかなかいいコンビです。
話はもちろん「住まい」や「都市」に関する話なのですが、中身にはお墓に通ずる内容も多くて納得。
とくに責任の所在を明らかにしないサラリーマン的な仕事と、全ての責任を施主と一緒に「ともだおれ」で背負う現場主義については全く同意しました。
まあ、コルビュジエのユニバーサルデザインは好きですが・・・(笑)