おざわやの代表のブログです
2024.01.25
スポーツはとても好きですが、正直言ってラグビーとアメリカンフットボールは基本的なルールというか、プレーの楽しみ方がよく分からなくて(唯一分かるのは前にパスしちゃいけないくらい?)ほとんど観戦することがありません。それでもなんとなく聞いた事のあるクォーターバック(QB)やワイドレシーバー(WR)というポジション名が何を意味して、どこから生まれたのかも知れる映画に出会いました。
それがこの『マイティ・マイツ〜12人の屈強な戦士たち〜(12 Mighty Orphans、2021年アメリカ)』です。
シューズやボールすらなかった孤児院のアメリカンフットボールチームが、
テキサス州大会出場を果たす。
到底勝ち目はないと思われたこのチームだが、
困難に見舞われても再び立ち上がるその強い精神力で試合に勝ち続ける。
その姿は地元の町や州、そして復興を必要とする全国の人々の心を鼓舞し、
ついにはルーズベルト大統領の関心を引くまでになる。
ラッセルコーチ役のルーク・ウィルソンは、『ミッドナイト・イン・パリ』や『マリー・ミー』などで知られるオーウェン・ウィルソンの弟で、彼を呼び寄せた孤児院の校医役には名優マーティン・シーンが熱演。150人の在校生からギリギリ集められたアメフト部のメンバーが、孤児という蔑まれた立場から自分たちの道を切り拓いて自信を持っていくストーリーには、それだけでも胸が熱くなります。
大恐慌時代のテキサスでは大規模な砂嵐も起きたことで、家族が職を失って家まで追われて孤児になってしまった子どもたちが多くいました。そんな孤児たちを集めた孤児院に呼ばれたのは、フットボールコーチとして名の知れたラスティ・ラッセル。でもこの孤児たちの高校にはフットボールチームはなく、無償で校医として働いていたホール医師から招かれた事でチーム作りから初めていくというもので、奥さんと娘も連れた無謀なチャレンジでした。
そんな高校の希望者の中から選ばれた12人はボールもシューズも当然なく、ルールさえ知らない状態からフットボールを学んでいきます。
ホール医師は彼らに「生きる誇り」を与えて欲しくて、自らも元は孤児だったというラッセルコーチを呼んだのですが、初めは孤児院の高校チームには試合への出場権すらない差別的な立場。そこから自分たちの力で勝ち進むため、孤児上がりで身体も小さい彼らのために考えられたのが、現代では当たり前な「スプレッド・オフェンス」と呼ばれる戦略だそう。
それまでのフットボールでは前面に屈強な7人を並べて、とにかく大きな体と強い力で押し切るだけという単純なゲームでした。その7人の中から1人(QB)がバックラインとの間に下がってボールを受け、横に広がったWRにボールをパス、サイドライン際をスピードを活かして走り、そのままタッチダウンするという戦略でした。それが彼らの身体的な特徴にも合っていたため、どんどん波いる競合を倒していったことから、あっという間に大恐慌で苦しむ民衆の心まで掴んでいきます。
しかしテキサス州大会優勝に向けて戦う彼らに、孤児らの活躍を良しとしない強豪校からの嫌がらせにより窮地に陥る彼ら。でもそんな彼らを応援したのは困窮の時代に疲れた民衆たちと共に、驚くべき有力人物でした。
12人ギリギリしかいない彼らの快進撃は続くのか?
そんな物語の終わりに流れるのは、その後の彼らの人生やそこでの活躍。
そこから見えるのは人が誇りを持って生きることの尊さと努力はやはり裏切らないという真実で、彼らを信じ抜いて導いたラッセルコーチやホール校医が拓いたのは彼らだけじゃなく、現代にもつながるフットボールの未来。そして結果だけがすべてでは無いというスポーツにおいての真理でした。
ちょっとだけフットボールのことも知ってみたくなりました。
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少し停めにくいですが、バックで駐車したほうがお帰りの際に出庫しやすいと思います
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