おざわやの代表のブログです
2021.05.21
今回のアカデミーではNetflix作品の「マンク」やチャドウィック・ボーズマンの遺作となった「マ・レイニーのブラックボトム」に注目していて、正直この「ノマドランド」には余り興味を持っていませんでした。そんな作品が奪った作品賞と監督賞にまず驚いたし、さらに2017年の「スリービルボード」に続いて主演女優賞を獲ったフランシス・マクドーマンドにも興味が湧きました。でも正直言って興味は湧いても「まあネット配信が始まってから観れば良いか!」とタカを括っていました。
そんな作品でしたがたまたま時間が空いて、ついでの用事もあったからとスクリーンで観てその味わい深さにビックリ!
ただ劇中大きな盛り上がりや感動がある訳じゃないし、映画として楽しめるかどうかは人によるとは思います。でもボクは静かな中に人の強さや優しさを感じられるストーリーがとても良かったと思うし、是非スクリーンで観て欲しい作品だと思いました。
この作品で描かれているのは2011年のアメリカ。
サブプライムローンの問題に端を発した世界金融危機で多くの会社が倒産し、既にリタイアして悠々自適だったはずの我が家まで失った人たち。そんな高齢者がキャンピングカーに住み季節労働者として放浪する「ノマド」として暮らしている姿を、そんな一人ファーンを演ずるフランシス・マクドーマンドの目を通してスクリーンに描き出します。そしてそんな彼らが暮らしているのは、アメリカの雄大な大自然の中に停めた車の中。
物語を終始彩っているのはそんな大自然の美しさと厳しさ、そして悲壮感。あえて映像はドキュメンタリー作品を思わせる荒さで、音は自然の音に拘っていることを感じさせます。
そしてファーンがそこで出会う人たちはほぼ本物のノマド(高齢の労働者)たちで、もちろん俳優ではなく素人ばかり。この作品の元になった「ノマド」というノンフィクション書籍を気に入ったフランシス・マクドーマンドがその映画化権を買い取り、たまたま観た「ザ・ライダー」という映画で素人ばかりで見事に演出したクロエ・ジャオ監督の手法に感激して、この作品の監督をオファーしたことから実現したこの作品です。
マクドーマンドが演じるのは、アメリカ西部の企業城下町で愛する夫と暮らしていたものの病気で彼を失い、その企業も倒産して家どころか住んでいた街そのものが消えてしまったファーンという女性。残ったバンを自分で改造して最低限の荷物だけを積んで、キャンピングカーとして暮らしつつ季節労働者として放浪します。夫との記憶の残る北部から離れたくないからと始めたその生活は厳しく、その中で出会う「ノマド(放浪の民)」と呼ばれる高齢の労働者たちの生活ぶりに強い喪失感を感じずにはいられません。
ちなみにここでいう「ノマド」とは、このコロナ禍においての「ノマドワーカー」と呼ばれるものとは大きく違うもの。
初めはファーンもそんな暮らしを辛く悲観的に感じていますが、やがて触れ合うノマド達はそれぞれに人生や思い出があり、みんな切なくて愛おしい。敢えてこの生活を選んでいるノマド達も居るんだと気付くようになり、彼女自身も喪失感や悲壮感からそうするのではなく、何かに頼ることなく誇りを持って生きるという選択をしていくストーリー。
もちろんドキュメンタリーではないけど、本物のノマド達の顔に刻まれたシワの数だけある人生の喜びや悲しみを描き出していて、マクドーマンド自身もそれに負けないくらいリアリティーを感じさせる表情でファーンを演じています。初めのうちこそ車のタイヤがパンクしたりエンジンが故障したりと、一人きりで不安そうなところも見せますが、次第にこの先も人生という旅を続けていく決意を感じさせるようになります。
それはアメリカという国や資本経済に疲れ、そこから何かの一員として所属することを拒否することを選択した人たち。元々あったはずの開拓者精神のような、意思の強さや持たざる喜びのようなものを感じさせます。
そして6億円足らずの製作費でこの快挙を成し遂げたジャオ監督は、このあとマーベルのヒーロー映画「エターナルズ」の監督にも抜擢されていますが、今度は潤沢な製作費とアンジーを始めとする豪華な俳優陣で、どんな風にヒーロー像を描き出していくのかも楽しみです。
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