おざわやの代表のブログです
2014.07.01
今年も既に半年が過ぎて早や7月、文月に入りました。
田植えの済んだ田んぼには青々とした稲が伸びて、それを潤すように梅雨空から雨がしとしとと降る時期ではありますが、大雨に悩まされている関東や九州とは違って、今年の名古屋はどうも空梅雨のようです。畑に水が足らなくて、という声も聞かれますが、家でも日除け代わりに植えたキュウリの実り具合は今ひとつよろしくないようです。先日、梅雨空の京都へ行きましたが大した雨に降られることも無く、かえって暑過ぎるほどでした。それでも良安寺の石庭はほど良い湿りで苔の生えた岩や木肌が涼しげ、ちょうど修学旅行シーズンに重なったこともあって学生さんたちが楽しそうに市内を巡られていました。
来週には七夕を控えて、新盆の準備をされているお宅もあるかと思います。6月30日には神社で夏越祓(茅輪くぐり)、7月1日は「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」といって、もうすぐ地獄の釜の蓋が開いてご先祖が帰ってくる=お盆の始まりとして、禊ぎやお払いなどを受けて七夕=棚傍(たなばた)というこの時期はお墓にも沢山のお参りの方がみえます。雨上がりにはお墓に付いた汚れが浮いてきますので、汚れを落とすチャンスです。中には「お墓の頭から水をかけるなんて!」などと言われる声も聞きますが、禊ぎ(みそぎ)するのにお湯を被る方はいませんし、温泉で滝に打たれても「打たせ湯」にしかなりません。清らかで冷たい水をたっぷりとかけるからこそ、穢れ(けがれ)の付いたお墓を清められるのです。清らかになったお墓からご先祖がお仏壇の前に祭られた「棚」に帰ってきて、そこで読むお経を「棚経(たなぎょう)」と呼ぶのです。
「葉々起清風」~葉々(ようよう)清風を起こす~という禅語があります。
遠くへ旅立とうとする友や仲間に次いつ会えるやもしれぬ別れを告げるとき、竹の一葉一葉がさらさらと鳴らして別れを惜しむように清清しい風を送ってくれているようだった。お互いの心の交わりは会っているときよりも別れるときにこそ真の心が現れる。まさに一期一会の今を、清清しく過ごしてみてはいかがでしょうか。