おざわやの代表のブログです
2013.04.08
この週末は「爆弾低気圧」が日本列島を縦断、被害を受けられた方もおられたようで、心よりお見舞い申し上げます。
しかし季節としてはどんどん春めいてきて、家の庭でも春の花が咲いてきました。
チューリップやスミレが春風に揺れているのをみると、寒さに凍えてきた体が心と共に、一気に緩んでいくようです。
さてこの時期、風に乗って来るものといえば「黄砂」がありますね。
この黄砂によってお墓に埃がかぶったように真っ白というか、名前通り黄色っぽく汚れてしまいます。ただし埃と違うのは、お墓を触るとなんだかベタついて埃のように払い落とすことができません。でもご安心ください。早めの段階であれば、水をたっぷりとかけながらタオルなどで擦ってあげるだけで流し落とすことができます。しかしある程度時間が経つと水垢と結びついてしまう為、かなり厄介な汚れになってしまうので、いつもより頻繁にお墓参りされる事をお薦めします。
そしてお墓の汚れで気になる場所といえば「線香立て周り」がナンバーワンにあがります。
線香立てに残った燃え残りがうまく取れなかったり、周りにこぼれた灰で真っ白になってしまったり。特に水と灰がほどよく混ざって固化してしまうとセメント並みに固まりますので、取り除くことが難しい場合もあります。
しかしこれにはとても簡単な対策があります。
ほとんどのお墓で線香を炊くときに「束(たば)のまま」火を着けられていますが、仏教的にいえば「奇数で線香を炊く」ということの方がよほど意味があるそうです。ですから、少し奮発して良い薫りの線香を3本とか5本だけ炊いていただけば、気持ちが良いですし灰もそれほど飛び散らずに束よりも早く燃え終わります。燃え尽きた線香の灰をタオルなどで払ってしまえば、また次回のお墓参りで綺麗な状態から使い始められます。
禅語に「喫粥了(きっしゅくりょう)」という言葉があります。
「食べ終わったお茶碗を洗いましたか?」という意味ですが、全く当たり前のことですね。
でもなかなか出来ないのが「当たり前のこと」ですよね。
なんで汚れるんだとか、なんで掃除しなくちゃいけないんだ、なんて文句を言っていませんか?
その答えは己の中にこそあるのではないですか?
自然が育んだお米を頂いて、大地で濾過された水で研ぎ、火を起こして粥を炊いて食べ、椀を洗って片付ける。
サラサラと淀みなく流れる小川のように、この人生を生きて次に渡したいものですね。