おざわやの代表のブログです
2021.08.18
お墓を新たに建てようとするときに、そこに彫りこむ内容を打ち合わせる中で悩む機会が多いものの一つに「家紋」があります。割りと多くの皆さんがお墓の正面に彫る文字について何となくくらいには考えて来られるようですが、それに続いて「家紋は?」と聞くと答えられない方や、そんなこと考えてもみなかった!という方がほとんど。中にはキッチリと家紋の名前まで言ってくださる方もありますが、それは葬儀などで家紋を使われた方くらいで判らないのがほとんど。
つまりそれくらい現代では家紋なんて使われないってことです。
ではどんなときに家紋って使われていたのかというとお墓に彫り込むのはもちろんですが、仏壇や葬儀の時の案内などに使われることが多かったように思います。それよりもっと昔であれば結婚する時には「紋付袴(もんつきはかま)」を誂えて着たり、お祝い返しに家名と家紋を印刷したものを送ったりしていたようです。まず結婚式に和装をすることが減り、続いて仏壇や葬儀も規模が縮小してどんどん家紋を目にする機会がなくなりました。そうすると墓石って家紋にとっては最後の砦かも???
30年前に母親が亡くなり、そのとき父親が葬儀屋さんを通じて仏壇屋さんに作ってもらった仏壇には家紋が入っています。当時24歳でしたがすでに老舗の石屋さんで職人としてバイトしていたボクでしたが、仏壇にはまったく知識がなくて父親に任せっきり。その後も仏壇はもちろん、祖父が建てたお墓のお参りもなんの疑いもなく続けていました。
ところがある時ふとお墓に彫られている家紋に違和感を感じて、二葉といえばフタバなんだけど何か違う?と職場にあった「標準紋帳」と見比べると、やっぱり微妙に違う。
どうやら父親は家紋を間違えて仏壇に入れてしまったようでした。
とはいえ仏壇を取り替えるなんてそう簡単に出来ないし、「ちゃんと意識していればいいか!」という程度にしてましたけどね笑。そして6年前に父が亡くなり、だいぶガタの来ていたお墓を建て替えることになったとき。仏壇に書かれている「丸付き二葉葵」にお墓の家紋を合わせてしまえば問題ないんじゃない?(笑)なんて考えもありましたが、やっぱり先祖から繋がっている家紋だからキチンと残したい!という想いは外せず。かといって実際お墓に彫られていた家紋は「標準紋帳」には記載されていなかったので、その名前さえ分かりませんでした。
そこで前の家紋を写真に取ってスキャナーでパソコンに取り込み、そこから家紋をパス化するという方法で残し、『小澤家」の文字と一緒に新たなお墓に彫り込むことにしました。
長年のモヤモヤが溶けて、スッキリ!!
その時に参考にした家紋の割り方も紋帳の中に書いてあり、よくわからないながらもとても助かりました。そしてその後何年かして「家紋の書き方」というワークショップがあり、そこには講師として呉服などに家紋を染め付ける職人さんが来ていたので、これはいいチャンス!と聞いてみると「これはなかなか珍しい家紋だけどちゃんと名前がありますよ」と教えていただいたのが【丸付き組み葵(クミアオイ)】という名前でした。
ウィキペディアによれば「家紋」というのは平安時代の後期に公家などから装飾品に使われ始め、その後武家に広まって豪商や豪農から一般庶民や役者・芸人などにも使われるようになったのは江戸時代のようです。その起こりは7世紀ごろ、歴史に言われる「源平藤橘(ゲンペイトウキツ:源氏・平家・藤原・橘)」といった名字が氏族に使われるようになって、同じ姓でも家系が違うことを表すことが必要になって流行り始めたもののようです。現在では先ほど紹介した「標準紋帳」でも4000種類以上の家紋が載っていますが、241種5000以上の代表的な家紋があります。そして紋帳にも無いような派生したものを合わせると、確認されたものだけでもで2万種類にもなるという資料もあります。なかでも代表的な家紋でいえば、「五七桐(ごしちのきり)」は元は豊臣家の家紋でしたが現在では日本政府の紋章としても使われています。
でも加藤や佐藤など「藤」が付くと「下り藤」や「上り藤」や渡辺家には「渡辺星」など、家名にまつわる家紋もありますがほとんどは名前と家紋は関係なく、そこから家としての由来を辿るのは難しいようです。
というわけで今となっては家紋を使う機会はほとんど無くなってしまいましたが、だからこそ余計に先祖から代々伝わってきている家紋を大切にしたいと思うのではないでしょうか。
もし分からないのであれば、この際にご自分の家紋を調べてみてはいかがでしょうか?
・花立ての穴が小さくて水がたくさん入らないし洗いにくい
・お墓を新しく建てたい方やもっと使い易く建て替えたい
・お墓を少しキレイにこざっぱりしたい
・お墓に名前を追加して彫りたい
・お墓が壊れていて直したい
・墓地に草がたくさん生えて困っている
・お墓の汚れが落ちなくてスッキリしない
他にもとにかくお墓で困っているー!という方は、まずここからボクに連絡くださいね。
【店舗情報】
店舗住所:名古屋市名東区高針原2-101
電話番号 : 052-734-8102
営業日:月曜日~土曜日(日曜定休)
営業時間:朝9時から夕方5時まで
地下鉄東山線の星ヶ丘駅から市バスの「地下鉄植田行き」もしくは「地下鉄いりなか行き」に乗っていただいて15分ほどの「高針原」で下りていただいて、名古屋高速の高架道路のほうへ3分ほど歩いたら右手に店舗が見えます。