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おざわやの代表のブログです

石垣工事

2012.06.04

 先日行った定期的な歯科検診では概ね問題はなく、溜まった歯石をたんまりと取ってもらいました。やはり歯茎の周囲は歯磨きだけでは足りないようで、定期的なメンテナンスが必要ですね。

 

 

 写真は「抜いた親知らず」のように立派な石垣です。これに比べると現代の石垣は「乳歯」のように根がなく、強度材としての役目は負わせられません。
 昔の石工達が手作りで仕上げた石垣は、人間の歯で言えば「歯根」が長いのが特徴です。それが深く土の中に食い込んで、石垣そのものをがっちりと支えます。今回修復した石垣もセメントなど一切使わず、土と僅かな割り石だけで何十年の間、墓地を支えてきました。今回は入り込んだ木の根っこが石垣の間を押し広げてしまったので、新しい石碑を建てさせていただく前に、大規模な修復作業となりました。本当であれば元通りの工法で組み直したいところですが、この先のことを考えて排水と補強を十分にさせていただきました。

 

 

 もちろん土台からの組み直しなんて、通常のメンテナンスで出来る部分ではありません。しかし土台が緩んでしまっては、いくら綿密に強度を設計された石碑も台無しです。ですから「基礎工事」は手を抜けないのです。