おざわやの代表のブログです
2019.11.27
名古屋市内にお住まいの方なら平和公園にお墓が建っているという方もとても多いと思いますが、 お墓のおざわやでお仕事させていただく事が一番多いのもやはり平和公園です。それは147ヘクタールと名古屋市内では一番大きな墓地である事や、当店からは車で15分くらいととても近いこともありますが、ご紹介からが約9割という有り難い比率のお客さまのお陰です。そしてそれはこの平和公園の成り立ちが関係しているのです。
そもそも名古屋市平和公園というのはここにあったワケじゃなく、かといって全く新しい墓地だったわけでもない。そんな今では考えられないようなフシギな成り立ちの墓地なんです。
この平和公園が造られたのはまだ戦争の傷跡が生々しい1946年のこと。
焼け野原となった街の戦後復興を早めたい思惑から目を付けられたのは、当時から現在まで全国で一番の寺院数を誇る名古屋市だからこその「寺院墓地」でした。特に中区・東区・熱田区は街中に寺院が密集しており、寺院の境内には広い墓地がそれぞれ隣接していました。その墓地を市街地整理の受け皿にして、そこに建っていたお墓を一箇所に集めたのが「平和公園」だったわけです。
実際の移転作業は1957年までの10年間で行われ、市内に点在していた278ヶ寺から約18.7万基の墓石が移転された一大事業でした。
なので平和公園というと巨大な墓地のように見えてそうではなく、たくさんの寺院墓地が集まった集合体で、その中はキッチリと区画されています。
というのもそれまで市街地にあった墓地を明け渡して、その換地として平和公園内の区画を分けられているので小さな墓地なら小さな区画に、大きな墓地を明け渡した寺院には大きな区画を分けられています。そしてその区画は宗派ごとにも分けられていて、総合的な管理は東山動植物園と同じ管轄です。ただしその中に入っている寺院同志で管理者会という組織がルールを作って自治しており、お彼岸や年末年始など混み合う時期の交通規制も行っています。
そして平和公園内にはお墓だけじゃなく様々な施設もあって、春の桜の時期や秋の紅葉の時期には沢山の市民が憩いの場として集まる公園にもなっています。
中でも特にこの辺りの地名を「千種区平和公園」と変更した理由となっている【平和堂】はシンボル的な建物で、年に一度伊勢湾台風の犠牲者を慰霊する法要も行われています。
この平和堂は第2次世界大戦の犠牲者を追悼し、人類の平和を祈念して計画されたもので、その中には中国から送られた千手観音像が祭られています。これは1941年に日本から中国に送られた高さ10mの檜の一木彫りの観音像「東山観音」(今の日泰寺の近くで造立されたもののようです)へのお礼として当時の政権から送られたもので、中国仏教会の中心だった毘盧寺法堂の本尊だったものです。
残念ながら日本から送られた東山観音は残念ながら中国の文化大革命の際に壊されてしまったようですが、清朝後期の作と言われるこの千手観音は始めに東別院に安置され、その後日暹寺 (いまの日泰寺)から昨日のブログにも登場した相応寺、建中寺と移されたあと現在の平和堂に安置されたようです。(千手観音は次回、 2020年3月19日(木曜日)から22日(日曜日) にご開帳されるようです)
そんな平和の象徴「平和堂」あっての平和公園は寺院墓地の集まりであると同時に、平和を祈り平和を享受する公園として市民から愛される場となっているんです。
次の週末はそんな歴史を知ってお参りしたり、自然に親しむ公園として癒やされに行ってみてはいかがでしょうか?
・お墓を新しく建てたい、または建て替えたいとき・お墓を少しキレイにこざっぱりしたいとき・お墓に名前を追加で彫りたいとき・壊れているお墓を直したいとき・墓地に草が生えて困る・お墓の汚れが落ちなくてスッキリしない・とにかくお墓で困っているとき・そんな時はまずここからボクに連絡くださいね。
【店舗情報】
お墓のおざわや
店舗住所:名古屋市名東区高針原2-101
電話番号 : 052-734-8102
営業日:月曜日~土曜日(日曜定休)
営業時間:朝9時から夕方5時まで
地下鉄東山線の星ヶ丘駅から市バスの「地下鉄植田行き」もしくは「地下鉄いりなか行き」に乗っていただいて15分ほどの「高針原」で下りていただいて、名古屋高速の高架道路のほうへ3分ほど歩いたら右手に店舗が見えます。