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》ヒトの成長やあり方を感じさせるオトナ向け絵本：『インサイド・ヘッド２』鑑賞記

2024.12.03

前作では引越しによって不安定になった少女ライリーと、その心の中で活躍する感情ヨロコビやカナシミたちの奮闘を描いていた作品の続編は、人が成長していく上で乗り越えていく感情や意識の変化を、新たなメンバーも加わった感情たちとの葛藤で心の成長を描いた作品の感想をブログに。



今朝、静岡に転勤になっていよいよ親元を離れていく息子くんを名古屋駅まで送ってきました。


これまでも一人暮らししているとはいえ、同じ名古屋市内だった事もあって何かと手伝ったり様子を見てきましたが、これからはそう気安く行き来できない距離。そして新たな勤務地での仕事ということで緊張感もあるかと思いますが、新たな挑戦への複雑な心のうちじゃないかと思います。



でも派遣社員から入ってキャリアアップし、自分で勝ち取ってきた正社員の座なのでよく頑張ってきたと思うし、ほんとに立派。きっとこれからも色々あると思うけど、きっと困難も乗り越えてさらに成長していくのだろうと思います。




独り立ちしていく姿に若干寂しさも感じてしまったり…




こんな風に旅立つ息子を見ながら、自分たちも成長させてもらっているんだなあと感じたことと、先日配信で鑑賞したこの映画が重なっているようにも感じました。




《『インサイド・ヘッド２』のあらすじ》



少女ライリーを子どもの頃から見守ってきた頭の中の感情・ヨロコビたち。


ある日、高校入学という人生の転機を控えたライリーの中に、

シンパイ率いる＜大人の感情＞たちが現れる。


「ライリーの将来のために、あなたたちはもう必要ない」


―シンパイたちの暴走により、追放されるヨロコビたち。

巻き起こる“感情の嵐”の中で、ライリーは自分らしさを失っていく…。

彼女を救うカギは、広大な世界の奥底に眠る“ある記憶”に隠されていた―。




思春期で不安定になったライリーの心を救うのは、その奥底に隠された記憶だけ




【ヒトの成長を支えるのは思い出や大切な人たちとの縁】

前作では少女ライリーが生まれ育った町から見知らぬ街に引っ越し、転校したことから不安定になった心のうちでヨロコビ・カナシミ・ムカムカ・イカリ・ビビリという感情たちが右往左往するストーリーでしたが、思春期を迎えた彼女の心にはさらに複雑な感情が湧き起こります。



誰かを羨む気持ちのイイナーと退屈で無気力なダリィ、そしていつもモジモジしているハズカシに、最悪の将来を想定して必要以上に慌てるシンパイの4人が加わったことで、さらに複雑になって自分を見失いそうになってしまったライリーを守ろうと、シンパイは脳の司令塔から元の4人を追放してしまいます。




シンパイが中心となってライリーの将来を安定させようとします© Disney




ヨロコビはライリーが恥ずかしかったり哀しい記憶を忘れさせ、楽しいことや嬉しいことで彼女の記憶を埋め尽くしてポジティブなライリーにしようとしていました。でも今回はそんな4人の新しい感情が加わった上に、来たるべく高校生活ではせっかく前作で親友になった二人とも別れることになってしまって、ライリーの心はまったくチグハグになり自分を見失ってしまいます。



でもこの物語の中で起こることって多かれ少なかれ誰しもが体験してきたようなことで、子供から大人の社会に近づこうとすれば乗り越えていかなければならないこと。そんなのってオトナになってみればなんて事もないくだらないことばかりですが、子供たちにとっては一大事。今回のストーリーでは、そんなライリーたちに対するオトナたちの頭の中の感情たちまでが時折現れて、そんな心の動きまで見られるのも面白く感じます。




ヨロコビたちはライリーの緊急事態を救えるのか？© Disney




【成長過程での感情や体験の記憶には不要なものなどない】

ディズニーピクサーの作品には『リメンバー・ミー』『マイエレメント』『ソウルフル・ワールド』などただの子供向けのお伽話に収まらない、オトナに向けても哲学的な学びある内容になっているものが多く、今作もやはり自分の歩いてきた人生に照らしてもそのように感じます。



誰でも子供の頃には恥ずかしいことや忘れてしまいたい過去があるものだけど、色々な感情を味わってきたからこそ複雑な社会に出ても慌てず対応できるもの。そして他人にも優しくできるというもので、すべてが大切な思い出として味わえるようになるのがオトナになることだったのかな？なんて思います。




美しいばかりの過去では人生の荒波は乗り越えられない




この作品を見るうち、自分の脳の中にも彼らがいるんじゃ？なんて思ってしまいました〜笑。





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