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》またAI？ながらバディー感が爽快な：『アトラス』鑑賞記

2024.06.14

最近AIものの作品ばかりが目立ちますが、内容的には既視感ありつつもジェイローとロボットのバディー感で楽しくみられる作品の紹介と、現実には悪い方向に向かいつつあるなあというAIについて。



先日紹介した映画『アフター・ヤン』もAIベビーシッターロボットと家族の交流の話でしたが、最近何かといえばAIを持ち出してばかりの映画界。昔ならば《遠い未来の世界》として『ターミネーター』などが描かれていましたが、身の回りにAIの存在感が増してきたことから余計に現実問題として題材にすることが増えているんだと思います。


もちろん話題にもなり易いですしね。



実際にスマホに生成系AIを組み合わせていくことが一つの売りになっていて、すでにGoogleやGALAXYなどすでにオンデバイスAIとクラウドAIを組み合わせたというサービスを開始していて、iPhoneも追随するようにAIサービスを導入することを発表しました。




この時の理解以上に時代は進んでて、すでにAIは搭載されているんだそう




スマホの本体にAIの処理を行うNPU(Neural Network Unit)が搭載されたチップが換装されていて、クラウド上のAIとも情報共有することから、個人情報を重要視するAppleはあまり乗り気ではない様子でした。


でも流石にそうも言っていられないということでしょうか？



そんなスマホAIがパーソナルコンシェルジュのようになれば面白いと思いつつも、安全性議論がそこまで進んでいない時点での搭載には怖い面も感じてしまいます。今作はそんな【悪い子のAI】と人間のお友達になった【良い子AI】の戦いが描かれている点でも興味深いと言えます。




《『アトラス』のあらすじ》



優秀だが人間嫌いで、人工知能に強い不信感を抱く

データアナリストのアトラス・シェパード (ジェニファー・ロペス) は、

謎めいた過去を共有する反逆ロボットを捕らえるミッションに参加。


しかし作戦は思い通りに進まず、AI を信じることだけが、

彼女に残された人類の未来を救う唯一の希望となっていく…。




最近AIと共にNetflixはジェニファー・ロペスがお気に入りのようで




【良い子AIのスミスとのバディー感が爽快なアクションムービー】

ジェイローが演じるのは母親をAIのハーランに殺された過去を持つ、データアナリストのアトラス。


そのハーランを作り出したのは母親でありながら、その後人類を破滅させようとしたハーランは地球外に逃げ出してしまい、その討伐にアトラスが向かうというストーリーです。もちろんハーランは【悪い子AI】ですが、その過去にはAI嫌いなアトラスも絡んでいるらしく謎めいています。



さらにハーランが逃げ込んだ最果ての惑星は人類が生きられる環境ではなく、そこに乗り込むにはAIが協働するロボットに乗り込む必要がありますが、搭載されたAIスミスを信じられないアトラスとのやり取りが物語の焦点になっていきます。




AIスミスとアトラスが神経リンクで繋がれるかどうかが勝負を分ける展開




結局これまでのAI作品と違わず、人間の育て方次第で悪い子になるかが分かれるというストーリーですが、AIスミスと会話しながら戦ううち次第に信用していくアトラスは、バディーと共にハーランとの決戦に立ち向かいます。


そんなストーリーは爽快でしたが、実際の我々にとってはちょっと怖くなってしまう情報を目にしました。




目的のための嘘を覚えたAIはその後も効率的に嘘をつくらしい




もし近い将来スマホのオンボードAIが持ち主を騙して望まない結果に導かれるとしたら、なんの情報を信じたらいいか分からなくなってしまいそう。特にそんなAIがスミスのようにバディー感タップリだったとしたらますます裏切られた感がハンパないし、そんなフェイクを信じ込んでしまう可能性だってありますよね。



「あくまでAIには知能や理性や良識はなく、ただの道具であることを忘れてはいけない」と語るのは、ドイツの気鋭哲学者マルクス・ガブリエル氏。明るい未来を夢見るのは良いけれど、それをAIに求めるのは間違いだし、何より「人間とは何か？」をいま一度問い直すべき時代にきているのかも知れませんね。





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