おざわやの代表のブログです
2024.12.25
僕が石屋で仕事をするようになった35年ほど前こそ、時には新しいお墓の外柵工事に石垣を積むこともありましたが、現代では傾斜地の墓地も少なくなってほとんどそんな物件は見られなくなりました。とはいえ僕が積んだことがあるのは機械加工のなんちゃって石垣で、綺麗に並べてコンクリートで固めちゃうくらいなもの。
お城や棚田などに積まれた江戸時代の頃の石積みとは全くの別モノといっても過言ではありません。
でも時々はこんな風に昔建てられたお墓の補修をさせていただくことがあり、そんな時にはほとんどコンクリートなど使われていないのにお墓を守る、古来からの技術や材料で作られた石垣の丈夫さに驚くことがあります。
先日新聞記事で見たのは、現在の大阪城の下に埋められた豊臣秀吉公が築城した頃に積まれた大坂城の石垣が出土し、来年4月から公開されるそうです。それは徳川家康公の頃に主に使われた割り揃えられた石垣ではなく、自然のままの石を多用した「野面積み」と呼ばれる工法で、その頃の技術を繋いでいるのは棚田などに見られる石積みのみ。
そんな石積みの技術は現代の石工には無用の長物となってしまったためにほとんど伝承されることがなく、織田信長の頃から城郭の石垣を積むことで有名だった「穴太衆(あのうしゅう)」と呼ばれた職人集団も、現代では残りわずかになってしまったようです。
そんな中で民間として研究したり技術の伝承を繋ごうとする人たちもいるようで、さすがにお城なんて造りはしないものの棚田の石積みの補修作業などから、この伝統工法を繋いでいこうとされているようです。
300年もの間、棚田を守ってきた石積みの美しさ
そしてここ名古屋市では「尾張名古屋は城でもつ」と称される名古屋城の天守の木造への建て替え工事が計画されていて、その材木は既に準備済みだそうですが、どこまでバリアフリー対応にするかで揉めたままストップしたまま。材木の管理費だけで年間数億円とも言われる中、公聴会での差別事案が起こるなど紛糾しています。
そしてそんなお城本体もさることながら、お城の土台の「天守台」と呼ばれる石垣の補修の方針も未だ決まらないようで、やはり実現にはまだまだ時間がかかりそうです。
下半分が空襲で旧天守が焼け落ちた際に傷んだ石のままな部分も目立つ現天守台
色々調べていて分かったのですが、実はこの旧天守台は宝暦年間に天守を引き上げながら積み直しされたものだそう。それは徳川家康によって名古屋城が築城されて140年ほど経過し、天守台の石垣に孕みが目立つ様になって大天守にも傾きが見られたためで、13年という年月をかけての補修工事だったとか。
とはいえ300年近く昔には油圧ジャッキや巨大なクレーンがあった訳もなく、天守を壊さずにどうやって補修したのかと思えば、きちんとその当時の仕様書が残されていました。
資料画像は名古屋城ホームページを参照
詳細まで残る資料によれば、瓦や土壁を取り除いて軽量化した上で片側ずつ引っ張り上げながらの修理が行われた様ですが、資料を見ているだけでも壮大な規模の作業だったことがわかります。
今回の木造天守復元や天守台の補修作業なども、宝暦の大修理のようにこの先の伝統技術の継承に繋がるものであれば良いのですが、そもそも現代の建築基準法では耐火や耐震の問題もあって昔のままとはいかないはず。公聴会での問題のように妙なこだわりで進めようとすれば、またさらに作業が遅れて費用がかさんでしまいそう。
新市長には上手い運営を望みたいものです。
龍潭寺(静岡)に残る美しい野面積みの石垣
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【店舗情報】
店舗住所:名古屋市名東区高針原2-101
電話番号 : 052-734-8102
営業日:月曜日~土曜日(日曜定休)
営業時間:朝9時から夕方5時まで
店舗の前に2台分の駐車スペースがあります
少し停めにくいですが、バックで駐車したほうがお帰りの際に出庫しやすいと思います
地下鉄東山線の星ヶ丘駅から市バスの「地下鉄植田」行きもしくは「地下鉄いりなか」行きに乗っていただいて15分ほどの「高針原」で下りていただいたら、北へ3分ほど歩いたら牧の原南の横断歩道のある交差点の東南角に店舗があります。
ご予約いただければ駅まで車でお迎えにあがりますので、遠慮なくご予約くださいね!
とにかくまずは始めにご来店前にお電話で予約してくださいねー!