》お盆くらい煽られず心穏やかに過ごしたいもの

昨日無事ご先祖さまをお迎えして思ったのは、やはりこの世は修行の場であり、どんな場所に置かれても穏やかな心で過ごすのも修行だってこと。そんなブログです。

昨日は朝イチに休みの息子を迎えに行きつつ、妻の実家での棚経の法要に参列して来ました。妻の実家の旦那寺は江南市にある、見事な藤の花で有名は曼陀羅寺（まんだらじ）の塔頭（たっちゅう）の寺院さまに先祖代々お世話になっています。そしてお経の後は先代住職の話やら、まだ小さい次の代の住職候補なお子様のこと。そして現住職が初めて先代に連れられて棚経に回って来た時のことなど、お互いに穏やかな関係性を育みながらこれまで来ていることを感じます。

そのあとは皆んなで近所のコメダ珈琲店でお茶を飲み、それから合流した姪っ子も一緒に近所のお寿司屋さんに行くと、そのどちらでもご近所さんたちと会うので、妻も「久しぶりだね〜」なんて名前を呼ばれているところを見ると地元ならではな穏やかな時間の流れを感じます。

いつも13日の午後、お墓の前で迎え火を焚きます

そんな帰り道には再び平和公園にある我が家のお墓をお参りし、そのお墓の前で迎え火を焚いてご先祖さまを迎えて帰るのがいつものルーティーン。これでやっと我が家のお盆が始まる気分です。

【久しぶりに見た民放のテレビは《現世の執着の塊》でした】

それから家に帰って一休みと思っていると、妻がつけたテレビから世界中で起こっている衝撃的なニュースや、事件などを再現した特集番組がやっていました。こういった番組は久しぶりなのでしばらく見ていましたが、ふと気づくとさっきまでの穏やかな気分はすっかり消え去り、なんだか胸の中にドロドロとした感情が溜まっていくようでした。

ことさらに事件をショッキングに煽ったと思えばCM、そしてまた先の展開を煽っておいてCMと、出演しているコメンテーターの芸人さんも次第に感情を込めて騒ぎ立てていきます。でもそんな番組の構成に乗せられて「その先はどうなったんだ？」と気になるばかりで、最後には見るのに疲れ果ててしまいました。

SNSやショート動画でも、そんな映像やニュースばかり流れてきますね

【この世は修行の場と思えば当たり前かもしれない】

そんな映像やニュースってどうしても気になってしまうもの。そしてヒトって感情を煽られるたび「もっともっと」と、さらにショッキングなものを見たくなってしまうものです。番組側もそんな画面から目を離されないようにじわじわとこちらの感情を煽り立てていくから、そこで煽られた胸の内はそのまま燻ってしまい、日常生活でもそんな感情に振り回されてしまいそう。

そんな風に煽り立てられて沸々と湧いてしまった感情のままで車に乗ってしまったら、ついつい運転だって荒くなりがち。そしてそんな時に限って目の前にトロい運転の車でも居ようものなら、ついついモタモタするなよ！とイラついてしまうものです。

思ようにならない事に苛つく心が煽りになる

仏教ではこの世は決して安楽平和な極楽ではなく、仏教徒としての辛い修行の場。

なんでもこの世で修行を積むと極楽浄土の何倍も早く悟りを拓けるそうで、それくらい辛い修行のネタばかりのようです。例えば煽り運転なんて「快適に走りたい」という欲求に駆られて（貪欲）、思う通りにならない怒りをぶちまけ（瞋恚）、相手の立場や安全さえも忘れてしまう愚かさをぶつけてしまう（愚痴）という、仏教にいう《三毒》まみれの行為です。

この世には色々な考えの人がいて、それぞれの環境の中で生きているから捉え方にも色々あって、そんな様々な人と偶然出会う縁もあります。煽られた方でいえば「ああ、こんな人も居るんだなあ」とサッサと譲ってしまえば良いのですが、ちょっと気づくのが遅れたりすると煽った方はさらにヒートアップ。

こうなってしまえば何をしようが感情の昂りは止まりません。

心を穏やかに保ってこの世を見通す目を持つ

ただでさえ様々な情報から煽られて暮らしている我々は、ちょっとした事でそんな怒りに駆り立てられやすいものです。でもテレビでどんな事件を見たって自分には関わりのないことと思えば興味も湧かないし、後ろの車が急いでいたら譲ってあげれば良いだけのこと。わざわざ我を出してしまうからぶつかってしまうだけの事です。

せめてこのお盆くらいはいつもの煽られる生活から離れて、心穏やかに保って豊かな気持ちで過ごしてみてはいかがでしょうか。

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