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おざわやの代表のブログです

お寺とのお付き合い方ってどうしてますか?

2019.03.24

今日は名古屋で言うところの「果彼岸(はてがん)」、関西では「結彼岸(けちがん)」と呼ばれるお彼岸のお中日(ちゅうにち)をはさんだ7日間の最後の日でした。名古屋は昼前から快晴だったものの、冷たい風が強く吹き「寒の戻りだね」と朝から何度聞いたことか!

こんにちは、店主のおざわです。

 

 

 

 


朝、6時40分頃から名古屋市の平和公園墓地でお墓まいりサポートの為の設営をしてましたが、とにかく寒くてハナミズが止まらない!

 

今日一日墓地でのお墓経(おはかきょう)をあげられる寺院さまで、線香に火をつけたり納骨のお手伝いをしたり、はたまたお墓のトラブルを解消したりと、とにかく何でも屋さんで走り回っていました。

 

 

 

 

 

お寺様とのお付き合いってわかりづらいですよね

納骨などお手伝いすると「ちょっとちょっと石屋さん、お寺様に幾ら包んだらええの?」とよく聞かれます。一般常識的な額から外れちゃいけない、という気持ちだとは思いますが、ボクらも「お布施(おふせ)」を目の前で渡されることはよくありますが、そのお布施の中身が幾ら入っているかなんて見るわけでもなく、正直言ってよくわかりません。

 

では「お布施」って何のことだかわかりますか?

まずお坊さまがご先祖に対してお経をあげていただくことを「法施(ほうせ)」といい、お坊さまが修行によって得た「法力(ほうりき)」を以って、ご先祖の極楽浄土での修行の助けやお墓に眠るご先祖のご遺体の安寧を施す(ほどこす)ことを言います。法施には見返りを求めず、ただ「利他(りた)」を願うことでお坊さまの法力はどんどん上がって行きます。ではそれに対して我々はどうすれば良いかというと、ただ利他で返すことでご先祖供養やひいては我々自身の人生を豊かなものにしていけるのです。でも我々にはお坊様に返すような法力などありませんから「財施(ざいせ)」といって、そのお坊さまの思いに見合うように自分に出来るだけのお金をお渡しします。これをお布施というのです。なので本当の意味としてはお経をあげていただいたことに「ありがとうございました」と声をかけるのはタブー。そうするとお坊さまが折角積んだ「徳(とく)」をこちらが取ってしまうことになります。逆にお坊さまもお布施を渡してくれたことに対して「毎度あり!」なんて言ってしまったら、我々の積もうとしている「功徳(くどく)」を横取ってしまうことになるのです。そんな利他のやり取りこそが本分なので、「このお経は5千円」とか法施にたいして価格を付けることは出来ないんです。

 

とはいえ最近では大体の相場すら不明瞭なのはかえって心配をかける、ということでお寺さまに相場は幾らくらいなんでしょうか?とあらかじめ聞けば大体答えていただけると思います。

 

 

 

 

 

坊主丸儲けはウソ

ちょうど良い機会なのでこちらも正しくないということをお伝えしておきます。

「お坊さんは税金も払わんのに上手いもんばっかり喰って良い車に乗っ取る」などと聞くことがあります。これは大きな間違いで、お坊さまは宗教法人としての寺院の職員になりますので、そこから給料を貰って暮らしています。ですので給料に対しては所得税が掛かります。そしてお寺の大きさ(格)や檀家の数に応じて給料には相場があり、これより安い給料で税金対策をしようとするとすぐに税務署員がやってきて、「おっさま、これだけのお寺ならこのくらい給料貰わないとおかしいでしょ?」と言って、数年遡ってでも税金を徴収して行きます。それでもまだ指導は収まらず「おっさま、このくらいの偉いお坊さまならもっと良い車乗らないとね」なんていうこともあるそうです。

ね?思っているのとは違うでしょ?

 

ただ宗教法人として持っているお寺や庫裏(くり=住む家)などの固定資産には税金は掛かりません。だって個人の物ではないから。でもそれぞれが所属している宗派の本山へは「茗荷料」といって、檀家数に応じた上納金?のようなものを払わなくてはなりません。それに寺院の固定資産を売るときには本山の許可が必要だし、それによって入るお金にはやはり何割かの上納金が決められています。数年前に名古屋市内の大きなお寺が近隣の大学に土地を売ったのに、その決められたお金を払いたくなくて罷免された、というのは皆さんもよくご存知ですよね。

そんなに甘い話しはないってことです。

 

 

さあ今日は疲れていたからか、こんな裏バナシを書いちゃいましたが起こられちゃいますかね?苦笑

でもきちんと知っておいて貰いたいことなので、「お寺さんもつらいよ」ってこと覚えておいてくださいね。

では今日のブログは、こんなトコで!