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おざわやの代表のブログです

70年ぶりのお月見

2015.09.30

毎年5月には帰省する「ココロの故郷」、半田市亀崎。そんな亀崎のお知り合いから相談を受けたのは5月の潮干祭りが終わって間もないころでした。おまつりでは勇壮な山車が勢ぞろいし、県社とも呼ばれる神前神社(かみさきじんじゃ)での待ち合わせでした。

 

 

 

 

 

そしてその相談というのは破損した石碑を直せないか?とのご相談でした。

この地は古来景勝が優れていて特に中秋の名月は美しく、大正天皇のご即位の際にはこの景色を書かれた屏風が奉納され、その名は全国に知れるほどだったそうです。この石碑というのは大正時代に造られたものですが、この地を好んで何度も訪れていた当時の県知事の文が彫られた「亀崎勝景碑」で、20年ほど前に割れてしまったそうです。

 

 

 

 

 

ここ神前神社の裏山には100年前、あまりに見事な景色を生かした「月見亭」が造られました。その後は毎年、中秋には観月茶会が行なわれましたが、70年前の伊勢湾台風によって建物は壊れてしまい修復されないままで忘れ去られていました。

 

 

当時の観月亭

 

 

 

今回は地元有志が声を掛け合い100年を記念して、70年ぶりにお月見会を復活させるということで神社境内の整備が行なわれ、石碑の修繕を当社で請け負わせていただきました。こんな記念のお仕事に携わらせていただくことが出来て、本当にありがたい限りです。

そしてお茶会当日、ヨメと共に訪れたいつもの亀崎は潮干祭りとは違って、落ち着いた雰囲気ながらも地元の皆さんのウキウキした雰囲気が伝わってきます。

 

 

 

 

 

 

茶席では琴の演奏とともに香が焚かれ、うっかり座ってしまった「主席」で作法を知らない私は隣のヨメに窘められながら一服。残念ながら今回はお月見の時間までは居られずでしたが、来年はぜひこの席から月を愛でたいと思います。

5月は潮干祭り、そして併せて9月の観月会と訪れる機会が増えて、ますますココロの故郷、亀崎が近くなりました!