おざわやの代表のブログです
2017.06.02
お友だちが設計したというワインバーにお邪魔したのはもう5年ほど前でしょうか?
今でもたまに集まりますが、職人気質な仲間たちの「偏人(変人?)会」。
建築設計屋・石屋・蒲団屋が集まりワイノワイノしゃべくって、
ただ呑み歩いて酔っ払うというだけですが、とにかう楽しくていつもへべれけになってしまう会です。
5年前もそのメンバーで訪れ、お任せで提供されるワインをがぶがぶと呑んでいました。
そんなワインバーENOTECA BAR IL MATTO(@ilmattto.nagoya)さんが7周年を迎えたということで
先日、設計屋のTさんと周年パーティーに伺いました。
その前に用件があったので10時頃に伺いましたが、すでに店内はかなりの盛り上がり。
店員さんがいなくても、常連さんや入店してくるお客さん同士で盛り上がって
そこが皆の落ち着ける大切にしたい場所なんだなって想いが溢れていました。
きっとお店としても涙が出るほど嬉しかったんじゃないかな?
そして5月31日にはぼくのそんな場所がひとつ、消えていきました。
職人として石屋で修行していた25年ほど前、週に一度の楽しみとしてお昼ご飯を食べにいった
名古屋市千種区の日泰寺参道にある串カツの美味しい飯屋、「たこ八」さんが
経営者の高齢化と後継者の問題から閉店を決められたのです。
そこで出される独特な串カツは、他にも美味しい店は沢山あれど
家族経営の飯屋さん独特の温かさがあふれる雰囲気も相まって、他には変えがたいものでした。
5月の終わりに近づくにつれて閉店を惜しむ常連さんたちがお店の前に行列を作っていたそうです。
そんな最終日にお邪魔しましたが、大好きだった「串カツカレー乗っけ」も「ニラ玉」も、
誰が見ているのか、いつも付けっ放しのテレビも横の招き猫も、
みな当時のままでしたが、その下に張り出された閉店のお知らせだけが違っていました。
家族経営だからこその難しさや、古びていく店舗など沢山の問題があったのでしょうね。
愛されたお店だからこその「続ける努力」と「終える勇気」。
お店を経営するものとして、その両方の難しさをいろいろ考えさせられました。