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おざわやの代表のブログです

》酒場のカウンターには出会いと別れが交差する

2022.12.25

たまたまお客さんとの待ち合わせ前に行った焼き鳥屋で、頼んだメニューを取り違えられた事から出会う。

そんな縁も酒場にはありますよというブログ。



バーや居酒屋に1人で行くのは何となく寂しくて苦手で、という方もいるかも知れませんが、ボクは1人で飲みに行くのも結構好きです。というのも1人でぼんやりと考え事しながら飲むのも良いし、何も考えずにおつまみやお酒の味にただ酔いしれるのも良し。でもそれ以上に、たまたま隣り合った赤の他人とでも縁が出来て、そこから知らない業界の話やオススメのお店を交換したりするのが楽しいこともあります。



もちろんそんな出会いがいつもある訳じゃないし、そればかりを求めていく訳でもありません。でもどうせ飲むならカウンターで飲んだり、隣に別の席が並ぶような昔ながらの居酒屋の風情が残ってるお店が好きなんです。




おざわやの近所の焼き鳥末広さんもそんな風情のお店



そんなカウンターでは仲良しのお客さんを通じてだったり、店主とお互いが話しているうちに隣同士でも会話をするようになったりすることもあり、大体は「また会いましょう」とその場での再会を祈って別れることがほとんど。それでも縁が繋がっていればまた偶然会うし、合わなければ縁が無かったということだと思っています。少し前にたまに行くカウンターのみで、8席ほどの焼き鳥屋さんに1人で行くとすでに6人ほどが焼き鳥を突ついてて、少し間を開けてくれるような雰囲気だったので遠慮なくその間の席に座らせて貰いました。




2人グループと3人グループが両端に陣取り、その間にはボクと元々座っていた1人飲みのお客さん。店主は1人だけで切り盛りするお店なので、これは腰を据えてゆっくり飲まなきゃならないかな?と思いつつ、串焼きを6本ほど頼んでビールをゆったりと飲んでいました。




これは末広のつくね



そのうち目の前に据えられた皿に1本、また1本と焼き鳥が並び始めますが、何だか注文と順番が違うなあと思いつつ口に運んでいきました。でもその次に目の前に来たのは間違いなく頼んでいない串で、隣の皿に並んだのはぼくが頼んだものと同じ串。どうもおかしいな?という空気が隣の客からも感じられ、店主もそれを察したのかオーダー票を見直してるうち「あれ?」と、どうやら忙しさから注文を出し違えてしまったようでした。



でもお隣さんもボクも特に怒るでもなく「ゆっくりやってもらって良いですよ」と笑い合ったところから会話が始まり、そのSさんはどうやら年に何回かは群馬から名古屋に出張で来られる機会があり、このお店を訪れるのは今回が2回目。「1人で出張だと外に食事に出るのが億劫で…」と言われつつ、外から中の雰囲気が見えて一人飲み出来そうなこのお店を前回気にいって、また今回再訪されたそうです。それからは何となく互いの仕事のこととか話すと共に、こういう出会いがあるのがカウンター飲みの良さですよね〜と意気投合。


また次回来られたときは連絡くださいと、互いのSNSを交換して別れました。




【飲み屋のカウンターは一期一会の交差点です】

今回きっと店主が注文を取り違えなかったら、縁は繋がらなかったんじゃ無いでしょうか。


そんな偶然の出会いこそがカウンターで並んで飲む楽しさだと思っています。そして今回はこうしてSNSを交換して別れたけれど、Sさんからの連絡がなければよほど次は無いでしょう。それもまた縁として仕方ないことなんだけど、それでも連絡をいただけたのなら喜んでご一緒させてもらうつもりです。こんな風に出会うのも縁ならすれ違うのもやはり縁で、来るもの拒まず去るもの追わずなスタンスが飲み屋のカウンターには似合う気がします。




この時は刺身用のエビ焼いてもらったら周りのお客さんも釣られてた笑



例えその場で話しが弾んだとしても、そんなのは一時だけの出会いかも知れません。


でもそう意識しているからこそ、かえってそんな時間が貴重なものだと感じるんじゃ無いでしょうか。そしてほんの30分ほど会話しただけで連絡先を交換し合うほど、会話を楽しめたんじゃ無いかと思います。こんな偶然の出会いは仲間同士で飲んでいてはきっと得られないし、そんな出会いを愛でる気持ちがあるからこそ、ボクはこんなカウンターでの一人飲みに心惹かれ続けるんじゃないかと思います。



偶然だけど偶然じゃない。そんなセレンディピティが一人のみのカウンターには待っていると信じています。





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