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おざわやの代表のブログです

さよならシトロエン

2018.12.06

これまで6年乗ってきた仕事の脚という以上に乗れば乗るほど味が出るこの車、シトロエンC4ピカソ。

「魔法の絨毯」などとも言われる抜群の足回りと他に無いデザインに魅了されて、

アチコチ出る不具合さえ「手がかかって可愛い」とさえ思ってしまう始末。

そんなC4でしたが走行距離が10万キロを越えたあたりから急速に衰え始め、

ついにエンジン本体に可愛くない症状が出てしまったため、苦渋の決断として乗り換えることになりました。

とても悲しいです。

 

なのでこれまでこの車に感じていたこと、そして今の想いをブログに残したいと思います。

長文になりますので、もし興味のある方が居られたらお暇な時にでも読んでみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

C4こと、シトロエンC4ピカソとの出会いは2013年の春でした。

初めは特にシトロエン好きだった訳ではなく、たまたま乗換時期に次の車を検討していて

 

①ハッチバックで荷物が積み降ろしし易い

②荷室がフルフラットになる

③足の悪い父のために後部座席が低くて乗り降りし易い

④5人以上乗車できる

 

などの条件と予算から、ふと目に付いたのがC4ピカソだったのです。

ネットから捜してみるとすぐディーラー扱いの中古車に当たり、

それでも予算オーバーであった為に躊躇していることをインスタに投稿しました。

 

すると車好きの友だちから連絡が入り、たまたまそのディ-ラーで話している営業さんが知り合いなこと、

そしてそのC4を欲しがっているS県の方がもうすぐ仮予約に走る予定になっていることを教えてくれて、

もし買うつもりがあるなら急いで!とインサイダーな情報をくれました。

 

これもSNSで「好き」を発信していたお陰でしょうね。

その後予算の算段がつき、目出度くC4は我が家に来ることになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず乗ってみて気に入ったのはとにかくカッコいい!こと。

フロントバンパーからリアエンドまで流れるように、それでいてどこにも妙な主張がないデザインに眼を惹かれました。

これぞおフランスといった、古くはシトロエン2CVからの流れそのままのデザインに惚れ込みました。

そして何といってもよく出来たソファのような運転座席とハンドル周りのドライビングポジションは、

これまで乗ったどんな車より「快適に運転するため」だけにデザインされていることが感じられました。

 

もうひとつのシトロエンの特徴でもあるエアサスペンションの乗り心地にも驚きました。

名古屋に住んでいるドライバーなら分かると思うのですが、100メートル道路と呼ばれる若宮大通と

19号線の伏見通が交わる大きな交差点は、どちらも片側4車線以上あって雨水が流れやすくする為に

道路が真ん中に向けて膨らんでいます。

なのでどちらから走ってきてもこの交差点を渡る時は、大きな膨らみを越えて渡りきった時に結構な高さを

降りることになり、ある程度のスピードで渡るとかなりの勢いで「落ちる」かたちになります。

ある時、国産のまあまあな高級車と併走してその交差点に差し掛かって「あ、このスピードはヤバイな」と思いつつ、

でも同時に「いやこのシトロエンなら大丈夫」と妙な安心感を感じて、そのまま通過しました。

案の定、隣の高級車は後部に人が乗ってたら舌を噛みそうな勢いでフルボトム。

ではこちらはというと感じた安心感そのままに、何事も無かったようにスルーしてしまうのです。

この「感じられた」安心感は、きっとよく出来た車だからこそ普段から体感していたのではないかと思うのです。

 

 

それ以外にも重厚なドアの開け閉めの感じや、1600ccとは思えないほど低い回転数からパワフルなエンジン。

後部座席もほど良い硬さと十分な広さにツインエアコンなど、価格以上の装備や雰囲気がありました。

 

 

 

 

 

農作業や

 

 

 

 

スキーにも

 

 

 

 

 

ドライブやキャンプにも抜群の使い易さで楽しませてくれました!

 

 

 

 

 

対して欠点といえば独特の機構である、クラッチレスのマニュアルトランスミッションは幾ら使いこんでも慣れないくらいに

おバカなこと。ただしこれは1速と2速に限ってのことですが、観光バスを運転しているみたいなダルさです。

でも3速から6速にかけてはすこぶる快調。思うにこれはヨーロッパの道路事情に合わせたセッティングなので、

言ってみれば「しょうがない」んだとナットクし、かえってそのおバカ具合が可愛く思えてしまったのです。

一度新型を試乗してみた時「日本製のATに変更されて乗り心地が良くなりました」と説明されたものの、

実際に乗ってみて「つまらない車になった」と感じたのですから、これはもうビョーキですね。

 

もひとつおバカ話しを。

運転席は全く問題ないのですが、それ以外の窓を運転席から開けると、次に締める時は「いちかばちか」になります。

例えば半分開いた窓を閉めようとすると開いていく。もう一度締めようとするとまた開く。

最後には問答無用で全開になった挙句にうんともすんとも動かず、それが高速道路上ならばPA行きを

余儀なくされるという困ったヤツ。雨の日など窓は怖くて開けられません。

 

そして「魔法の絨毯」の元、エアサスは5万キロに1回魔法が解けて、駐車場に置いたC4はシャコタンになります。

もちろんキーを差し込めばコンプレッサーが働いてまた元に戻りますが、あまりに頻繁になるとコンプレッサーが焼けるので、

「ベローズ」というゴムブーツのようなパーツを変えなければならず、その度まあまあな修理代が掛かります。

 

 

 

 

 

10万キロ越えて、ちょっと落ち気味

 

 

 

 

そんなこんなでもとても気に入っていてエンジンもかわらず快調、まだまだ長い付き合いを続けるつもりでした。

そんな快調だったはずのエンジンが突然オイルを喰い始めて、冷却水の警告が連発。

どうやらエンジンのブロック周りから漏れているようで、修理するにはかなりの出費がかかることが判明。

そして15万キロ辺りには「おバカ」なミッションのリフレッシュも必要とのことで、現状のまま乗り続けることを諦めることになりました。

 

 

後任にはまったく「楽しくないフツー」の日本車が取り敢えずの脚になってくれることが決まっています。

さあC4がドナドナされるまであと1週間ほど、高速以外の近場だけでもしっかりと可愛がってあげようと思います泣