おざわやの代表のブログです
2021.10.25
先日画廊のオーナーをしている友だちと話していて、パソコンで図面を製作するのに熱中していて約束に遅れてしまったことを詫びると、お墓作るのに図面が要るということを驚かれました。きっと彼の頭の中ではお墓は既製品を仕入れて現地に建てるだけだという認識があったんだと思います。実際にそんな建て方の業者もあるようですが、そんなのはまず大体安売りのブローカーまがい。キチンとした石屋ならばそれぞれの条件に合わせたお墓を一から造る、いわばイージーオーダーメイドです。
そんなオーダーメイドを変わらない価格でご提供できるのは、中国工場での加工生産がスピーディーに出来るようになったからですが、そのためには正確な設計図がなければ工場の職人との意思の疎通はできません。そしてそんな設計図を作るのは墓石専用のCADソフトで。
CADソフトの良いところは製作する側としても立体のデータを様々な角度から確認することで、実際に組み付けた状態を確認しながら図面から造り上げることができること。画像で挙げている図面では踏み石の加工を確認しているものですが、ここで特に気をつかっていたのは石そのものではなく、実は石と石の間の目地(めじ)なんです。
皆さん基本的に石は硬くて強いものと思われているようですが、実は割れ物。しかも重量物でもあるので、製品の取り扱いには最新の注意が必要です。石と石が直接触れてしまうと角などが欠けてしまうし、磨いた面を擦り合わせると傷が付いてしまいます。そこで石と石を貼り合わせる場合には必ず隙間を開けますが、そんな目地の寸法も全て一定ではなく場所によって変えるほど気を遣っています。
例えば墓石を組み上げるときの目地は通常2ミリ。
これには前述の意味と、接着面に塗布するボンドの強度を確保するための厚さという二つの意味があり、しかもそれ以上に隙間が開くと仕上がりが美しくないというギリギリの線が2ミリという数字に込められています。でもこの図面にある踏み石ではその隙間=目地は3ミリ。それは踏み石が地中に埋まっているという環境のため周囲の影響を受けて動き易く、長年の使用の途中で石同士が触れ合うことで欠けたり割れたりしてしまわないようにという配慮の1ミリです。そして墓石本体は目地の仕上げをシリコンコーキングで行いますが、これは踏み石には向かない素材で数年のうちに剥がれて浮き上がってしまいます。そのため接着自体はボンドでしながらも、目地の仕上げは「ノロ」と呼ばれる水溶きセメント。こちらも決して永久のものではありませんが、もし剥がれてもすぐに補修出来るという良さも含んでの選択です。
そしてもちろん現地で組み付け作業を行う職人にとっても図面はとても大切。
設計の意図や仕上がりの収まりは、そんな図面から読み取って製品を組み上げていきます。
そして仕上がったときにこの3ミリの目地は、絶妙にデザインを彩ってくれるラインにもなります。
おまけに墓地は平坦でもなければ真四角というわけでもありませんから、こうして日々図面引きに没頭しているというワケなんです。石屋さんって仕事も結構細かいんですよ〜笑。
・花立ての穴が小さくて水がたくさん入らないし洗いにくい
・お墓を新しく建てたい方やもっと使い易く建て替えたい
・お墓を少しキレイにこざっぱりしたい
・お墓に名前を追加して彫りたい
・お墓が壊れていて直したい
・墓地に草がたくさん生えて困っている
・お墓の汚れが落ちなくてスッキリしない
他にもとにかくお墓で困っているー!という方は、まずここからボクに連絡くださいね。
【店舗情報】
店舗住所:名古屋市名東区高針原2-101
電話番号 : 052-734-8102
営業日:月曜日~土曜日(日曜定休)
営業時間:朝9時から夕方5時まで
アクセス
地下鉄東山線の星ヶ丘駅から市バスの「地下鉄植田行き」もしくは「地下鉄いりなか行き」に乗っていただいて15分ほどの「高針原」で下りていただいて、名古屋高速の高架道路のほうへ3分ほど歩いたら右手に店舗が見えます。