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おざわやの代表のブログです

【ヒトがお互いを尊重し合うって簡単じゃないのか:映画『ハリエット』鑑賞記】

2020.06.19

見た目も考え方も違うヒト同士が尊重し合うには、お互いに同じところを探すよりも違うところを認め合った方が良い。それは人種の違いだけじゃなく男女の違いだってそうだと思った作品の感想をブログに。



 最近黒人差別や移民問題を取り上げた作品が多いのは、やはりグローバルに繋がる世界の情勢や注目されている状況を受けてのことでしょうか?ボク自身もそんな話題ばかりが目についてしまいます。でもだからと言って様々な差別に対して声をあげるわけじゃなく、まずはそういう差別が世界にはあることを知るためにこういう実話を基にしたストーリーを見るのはとても良いと思います。そんな作品のひとつ、現在公開中の『ハリエット』を観てきました。







 考えてみれば3月に見に行った『ジュディ』以来、3ヶ月ぶりに映画館に行ったわけですが、まだまだ大スクリーンのシネマコンプレックスではほとんど最新作は上映されておらず。前から見たかったこの『ハリエット』は、名古屋市内では3ヶ所でしか観られません。そのうちの1つがこの「伏見ミリオン座」です。


 低予算だけど良い作品だったり大スクリーンでの上映が終わった名作などを主に上映しているこのミリオン座は、元々は伏見駅近くにあった劇場を長者町辺りのエリアに移転して、名古屋市内のミニシアターの中では最も大きなスクリーンを持つ劇場になりました。そこで最新作も一部上映しますがやはり映画通を唸らせるような作品に限っているので、良い作品ばかり。前に見にきたのは『ギルティ』、『パピヨン』とどちらも素敵な作品でした。でもその後に襲ったウイルス騒ぎのおかげで先月まで閉館しており、やっと始まった上映に映画好き達が集まってきていました。







 とはいってもまだ観客数を絞って上映しているため、一席置きの客席で経営的にはきっと苦しいはず。ここ以外にも「名演小劇場」や「スカラ座」などのミニシアターは我慢の時、積極的に観に行ってあげたいところです。




【黒人解放運動の最前線で闘い続けた女性ハリエットの物語】

 この作品は実在した元奴隷のハリエットという女性の物語。先日見た「それでも夜は明ける」も実話を基にしており、自由黒人の立場から騙され拉致されて奴隷として売られてしまったソロモン・ノーサップが、如何にしてそこから元の地位に返り咲いたかを描いた作品でしたが、このハリエットは元々奴隷だった母から生まれたミンティという女性。そしてこの作品の中にも登場するミンティを救い出した「地下鉄道」という奴隷を逃がす組織は、ソロモン・ノーサップも自由黒人に戻った後に支援していた組織として紹介されていました。




【あらすじ】



 ミンティはアメリカメリーランド州のブローダス家のプランテーションで働く母から生まれて幼い頃から過酷な労働についていました。彼女の夢はいつか自由になり、家族みんなで仲良く暮らすこと。でも1849年のある日、借金の返済に困った農場主がミンティーたちを奴隷として売り飛ばそうとしていました。ミンティには自由黒人の夫もいましたが、そのまま南部に売られてしまうと家族には2度と会えなくなることから、奴隷制度が認められていないペンシルヴェニア州へ逃げることを決意します。ミンティの父親やグリーン牧師の助けを借りて、他の奴隷とともに逃亡に成功したミンティは奴隷解放運動家のウィルの力添えでハリエット・ダブマンとして暮らします。しかし1年後、家族が苦しんでいる夢を見たことから自分と同じように家族を救い出し、その功績が認められて秘密組織「地下鉄道」で車掌(逃亡の手引きをする役)として働き始めます。


 彼女は《神からの知らせ》を受けることで数多くの奴隷を逃し、そんな彼女には多額の賞金が掛けられて賞金稼ぎに追われるようになります。







【苦しいのは差別よりも同じ立場なのに苦しめ合うこと】

 黒人たちが教会のミサで歌うゴスペルに日々の苦しさをぶつけたように、ハリエットは度々口にできない悲しみや苦しさを歌にのせて唄います。その歌声の見事なことに驚いていたら、主役のハリエットを演じたのはミュージカル俳優のシンシア・エリヴォということで当然のことでした。テーマ曲の「スタンド・アップ」も彼女が歌っており、その心からの叫びに胸が震えます。彼女はこの作品によってアカデミー賞主演女優賞と歌曲賞にノミネートされています。そしてこの作品の監督はケイシー・レモンズで、元は女優として「羊たちの沈黙」など数多くの作品にも出演していて、長編の監督としてもすでに数作を脚本まで手がけて制作しています。


 この作品でも自由黒人と奴隷黒人、賞金稼ぎと様々な黒人がそれぞれの立場で登場していますが、ウィルや黒人専用下宿の女主人マリーは自由黒人ながら奴隷解放に力を貸し、奴隷ハンターのビガーは賞金を稼ぐため逃亡奴隷を捕まえます。同じ黒人同士なのに、白人から与えられた僅かな権利のために同じ黒人を捕まえたり見て見ぬ振りをしたり、または奴隷から逃げ出すことにも躊躇しますが、《神の知らせ》によって突き動かされるハリエットはそのどれにも屈せず。


 最後には南北戦争で初の黒人部隊を率いて闘い、何百人の奴隷を救い出した功績から、初めてアメリカの20ドル札に載った黒人女性となります。



 この物語は奴隷支配していた白人とアフリカ系黒人の人々の差別問題だけじゃなく、ヒトとして当たり前にある尊厳を諦めずに訴えて生きることの大切さのように感じました。





【同じように当たり前の権利を訴える声に目を向けたいと思う】

 このアフリカ系黒人への差別問題が世界中で波紋を拡げていますが、身の周りにもそんな差別問題は色々あります。例えばLGBTの人々に対するものだったり、障がい者に対するものもそう。そして最近その問題の深さを知った女性への差別問題があります。







 ジャーナリストの伊藤詩織さんが実名で性的被害を訴えた問題を、BBCが特集した内容を紹介した記事を読んで、この問題が性的被害だけの問題ではなく日本の社会全体が持っている歪みのように感じました。このツイートに対するコメントに「女性ならもっと注意しなきゃ!」なんて言えてしまうところが、世界から【恥】として見られていることに気づかないんだろうか?と情けなく思いました。それは女性と男性がまったく同じという訳じゃなく、違う立場としてその尊厳を平等に扱われなければならないということじゃないでしょうか。


 差別をしている人って意外とそれに気づいていないこともある。それは相手の尊厳に気を使わず、自分の立場だけしか考えないことから始まるんじゃないかな?まずは「相手と自分が違う」ということを理解して、それからお互いの違いを認め合って共に生きること。そんなことをこのツイートと『ハリエット』から学ばせていただいたように思いました。





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