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おざわやの代表のブログです

【音楽ってどうして人の本質にまで響いてしまうんだろう:映画『パガニーニ〜愛と狂気のヴァイオリニスト』】

2020.03.15

この作品を観て、自分自身の生命を吹き込むことによってしか聴く人にメッセージを届蹴られないのかも知れない、と思ったブログです。



 これまで名を残してきたミュージシャンたちには、なぜ特異な人生を送った人が多いのでしょうか?

先日映画を観たチェット・ベイカー、レイ・チャールズにビル・エバンス、そしてやっぱりフレディ・マーキュリーやエルトン・ジョンなどみんな自分や周りの人たちが傷付いたり、幸せとは言えない結末を迎えたり。


 今から200年近くも前のヴァイオリン演奏家であり作曲家のニコロ・パガニーニの生涯とその楽曲を描いた映画『パガニーニ〜愛と狂気のヴァイオリニスト』を観て感じたことを今日のブログに書いてみたいと思います。




【クラシック音楽ってどれも同じジャンルだとタカを括っていました】

 これまで音楽を聴くのは好きなんだけど、クラシック音楽については学生時代に聴いたくらいでした。そもそもバロックだオーケストラだと言われても皆んな同じ「クラシック音楽」だし、どれをとっても型式ばった高尚な音楽というイメージでしかありませんでした。

 この映画で描かれているニコロ・パガニーニだって「ああ、パガニーニね?」と名前を聞いたことがあるくらいで、それ以上には何の印象も持っていませんでした。ところが映像の中のパガニーニは長髪で髭面の良いオトコ。演奏する姿はまるで現代のロックギタリストのようだし、その自由奔放な女性遍歴から教会や道徳を重んじる女性団体から疎んじられていました。



【あらすじ】※ネタバレありです

 ニコロ・パガニーニはイタリアに生まれ、小さな頃から厳格な父親によって厳しい教師をつけられ、バイオリンの演奏を覚えました。小さな子供ながらにその素質を生かそうと作曲してみても、その頃の教師には認めて貰えず。そして鬱々とした青春時代にはオペラの幕間で演奏しても、その【悪魔に魂を売った】とまで言われた技巧の素晴らしさが分かる人には出会えずに居ました。


 そんなある日、いつものように誰にも聴いて貰えないはずの演奏を終えた翌朝、ホテルを訪ねた怪しげなウルバーニという男から「あなたの下僕にしてください」と声を掛けられます。その後ウルバーニと契約を交わし、その絶妙なマネジメントにより彼の演奏はどんどん人気が出て、その名声はやがて海を挟んだイギリスはロンドンにまで及びます。


 イギリスで財政難の楽団を指揮するワトソンは、評判のパガニーニを呼んでリサイタルを開居て立て直そうとしていました。ところが前金を送ってもなかなか彼は現れず、家財を差し押さえられてメイドまで首にしても彼を呼ぼうとします。


 やがて無理やり連れてこられたパガニーニは女性団体の反対デモにあって予約したホテルに入れず、仕方なく行ったワトソンの自宅でメイドと偽って紹介された、娘のシャーロットと出逢います。そんな中で予定されたリサイタルは当初、リハーサルなど行わない彼の演奏を実際に聞いた人も居なかったため、チケットが高額過ぎて売れ行きが悪かった。しかし気晴らしに飲みに行ったパブで弾いたヴァイオリンの演奏を聴いた記者がその演奏を褒めちぎったことから人気になります。


 初めはパガニーニの態度を馬鹿にしていたシャーロットでしたが、趣味の声楽の練習を聴いた彼がその声に惹かれて思わず弾いたヴァイオリンの演奏の素晴らしさに驚きます。そして互いに惹かれあった二人はリサイタルで共演し、お互い惹かれ合う想いを遂げようとしますが、それが気に入らないウルバーニによって引き裂かれてしまいます。







【実際に演奏までした主演のデイビット・ギャレットあってこその作品】

 この作品で主役を演じたのは自身もヴァイオリン奏者でパガニーニにも負けないと言われる超絶技巧を持ったデイビット・ギャレット。パガニーニの肖像画そのままに髭を伸ばして長髪をなびかせながら、時に激しく時に囁くように超難解と言われるパガニーニの楽曲を演奏します。そしてその演奏はもちろんですが、何よりも超がつくほど良い男でエロさ満点。彼はこの映画のためにパガニーニの楽曲をこの映画のために再編集したそうで、その効果は抜群。まるでロックギタリストのような演奏からもエロさが溢れ出ます。


 そしてこの映画に描かれた物語はまるでフィクションという訳ではなく、パガニーニの生涯で逸話となっている幾つかのストーリーを彼を象徴するように再構成されたものです。実際にシャーロットと出会ったとき彼女は16歳で、デイビットが演じた彼は既に50歳を超えていて、その年の差から道ならぬ恋として噂になったようです。その当時はかのシューベルトまでが家財を売り払ってまでその演奏を聴きに行ったとも言われています。彼がパブで弾いた安物のヴァイオリンの弦が切れ、最後は1本になっても引き続けたのも逸話の一つ。


 更に作品中、彼がたびたび器具から出る蒸気を吸い込んでいるのを見て麻薬中毒なのか?と思っていたら(実際にアヘン中毒ではあったらしい)、それはどうやら彼の持病の【梅毒】に対して当時、効果があると思われていた【水銀】を吸っていたものだそうで、晩年その中毒から演奏出来なくなったとも言われています。


 そして作中でパガニーニと行動を共にする謎多いマネージャーのウルバーニ。彼は実在のマネージャー?プロデューサー?ながら、自身を【悪魔に仕える者】と称しながら、作中では彼こそが悪魔なのか?と思わせるような役柄で演じられています。そして彼と対比するように描かれているのは天使のような歌声のシャーロット。ニコロに恋して結ばれるかと思った矢先にウルバーニの仕掛けた罠にまんまと引っ掛かって彼の元を去り、両親と共にアメリカでのリサイタルに行ってしまいます。それが原因でニコロはウルバーニを解雇したものの、プロデューサーのいない彼は既に落ち目。最後は事業も全て売り払って、シャーロットを待ち侘びながら寂しく亡くなります。



 エンドロールに流れるのはパガニーニの作品ではなく、彼を崇拝していたシューベルトの「魔王」というのも作品を象徴しているように思えます。




【音楽が持つ力は演奏者が飲み込まれてしまいかねないパワーがあると思います】

 初めに書いたように数々の音楽家やロックアーティストの生涯が映画となって、それはその楽曲をただ聴くよりも胸に響きます。ボクにとってパガニーニは「退屈なクラシック音楽」から、最高にロックな人生を歩んだアーティストに変わりました。その異端とも言えるほどの演奏や楽曲を聴き直していますが、決して退屈ではなく聞き応えがあります。


だからこういう奏者たちの人生を描いた映画が好きなんだなあ。



 でもなぜ彼やチェット・ベイカーがその音楽に飲み込まれて「クズのような生活」を送り、フレディ・マーキュリーはその音楽に自らの命を全て注ぎ込んでしまうのか。そうして演奏された音になぜ人は惹きつけられてしまうのでしょうか。

 そんな事から考えてもやっぱり音楽には人を励ましたり勇気付けたり、そして時には幻惑されてしまうような力と、人の本質や魂に響くパワーがあるように思えてなりません。





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