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おざわやの代表のブログです

【差別の歴史を捉えた2作品:『ブラック・クランズマン』『グローリー/明日への行進』鑑賞記】

2020.02.19

日本には殆どない人種差別。かつて合法だったアメリカ南部で何が行われていたのかを知ると現在のアメリカも見えてくる気がするというブログです。



 この2作品はボクが見た順番とは反対に、『ブラック・クランズマン』が2018年で『グローリー/明日への行進』が2014年に公開された作品です。そしてその前に見た『グリーンブック』は2019年公開と、全部時系列として反対に見てきたわけです。


 この三作品はどれも実際にあった話が元になっていて、『グリーンブック』は1962年のお話しで、まだアメリカ南部では【ジムクロウ法】という黒人を差別する法律があった時代。なので南部で黒人が旅行する際には【グリーンブック】というガイド本に載っている【黒人OKなお店】以外には立ち入れませんでした。

 チナミに当時のアメリカでは黒人運動を【ブラックパワー】と称し、対する白人の運動を【グリーンパワー(緑はアメリカ紙幣の色)】と呼んで居たそうです。【グリーンブック】っていうと[緑=安全な場所]的に捉えてしまいそうですが、この場合は[黒人=貧乏]を揶揄して付けた名前っぽいですね。そして同じく映画『マルコムX』で描かれた過激派黒人運動もまさに同じ時期で、この『グローリー』にも彼がチラッと登場します。


 それからキング牧師の公民権運動について描いた『グローリー』が1965年ですから、『グリーンブック』の頃は既にキング牧師はアチコチで行進や座り込み運動を行っていた時期。その後公民権運動が実を結んで、1964年には当時のジョンソン大統領政権下において「公民権法」が制定され、法律上はアメリカの人種差別は終わりを告げます。その功績からキング牧師はノーベル平和賞を受賞し、有名な「I have a Dream」の演説が行われます。



この映画のストーリーはここから始まります


 ところが実際には黒人たちは当然の権利のはずの「選挙権」はその後も様々な妨害にあって全く行使できないまま。それを何とかしたいキング牧師たちが行った、アラバマ州セルマという町から州都モンゴメリーへの行進で起こった「血の日曜日事件」が、この映画『グローリー』に取り上げられた象徴的な事件です。

 法律上は差別はないけれど、まだまだ黒人に対して蔑視的な態度を取る人は多く、政治的にそんな人たちに支えられているお役人は黒人たちの訴えに耳を貸しません。それどころか「非暴力」の黒人解放運動を貫いてきたキング牧師たちの行進に、警官隊が催涙ガスや警棒で殴るなどの暴行を加える姿がテレビを通じて世界中に流れた事から、更に行進は膨れ上がって遂には同年に、黒人の選挙権を邪魔してはならないとする「投票権法」が確立するまでをこの作品で描いています。

 なんとなく「牧師」という職業からイメージしていたキング牧師は、聖職者としてやたらにマジメでお堅いイメージでしたが、この作品の中ではよく笑って明るく、チャ-ミングでお茶目なところも表現されていました。どうやら実際のキング牧師もそんな御人柄だったようです。



 ではこれで黒人差別が終わったかといえば、そうではないのはボクらにも判りますよね。「血の日曜日事件」の後に行われた行進に参加した白人の牧師が過激派の白人に撲殺されるシーンもこの作品に出てきます。そして当のキング牧師は1968年に暗殺されてしまい 、黒人側もブラックパンサー党という過激で暴力的な活動を行う人たちが出てきます。

 そしてそれから数年後を描いた『ブラック・クランズマン』では、南部の警察署に始めて採用された黒人警察官ロンがユダヤ系の刑事フリップと共に片や白人系過激派組織KKKに、片や黒人系過激派組織のブラックパンサー党に潜入する物語です。



『マルコムX』に続いてのスパイク・リー監督作品


  どちらかというと滑稽なほどでユーモラスに描いてはいるものの、作品の中で描かれている本質はやはり根深い差別問題です。こんな風に一つの国の通ってきた道を作品の中に見返すと、既に過去の物語ではなく今もまだ根底に流れる【差別】があることを、近年の映画作品を振り返ることから読み取れる気がします。



 そしてそんな作品よりもずっと前の物語。アメリカ独立の頃に奴隷として連れて来られた黒人たちの姿と当時の様子を見られるアマゾンプライムのドラマ『ジョン・アダムズ』を観ると、それらの差別問題のルーツが垣間見えるような気がします。







いやー映画って一つの国の歴史まで見直すことが出来て、素晴らしいですね~。





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