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おざわやの代表のブログです

ヒトの繋がりから学び行動することの素晴らしさを教えていただきました

2019.01.26

昨日の記事にも書きましたが、アソシア志友館で提供している学びの場の1つに「一語一笑セミナー」があります。

これはボクら理事が見識を広めるために行っていて、ボクらが聴きたい方をお呼びして学ばせていただいてます。もちろん会員さんや、それ以外の一般の方でも参加いただけますし子供さんだって大歓迎!昨日も可愛い娘さんを連れてこられた方がみえました。

 

昨日お呼びしたのは亀山永子さんという主婦の方です。

でももちろんただの主婦ではなく、亀山さんが個人的に無償で取り組んでおられる活動がとても素晴らしいんです。

 

 

 

よこいしょういちさん

亀山さんは児童館などで子供たちに、自分で作られた切り絵の紙芝居を使った読み聴かせをされています。その題材にされたのは第二次世界大戦後、グアム島のジャングルの中で28年間隠れ続け、その後日本に戻られた横井庄一さんのお話です。

この紙芝居を作ったのは亀山さんがお知り合いのおばあさん、エイさんから戦争中に巻き込まれた浜松大空襲の事を聴いたのがキッカケでした。それまで戦争を知識としては知っていたけれど、それを実体験された方からの生の声を聞いたことで衝撃を受けられたそうです。それから戦争当時の事を調べて歩き、その途中で横井庄一記念館を訪れて横井さんの奥さまに会って話を伺ったことから、子供たちに戦争の本当の恐ろしさを伝えなければならないとの想いから、横井庄一さんの生涯を紙芝居にされました。

 

 

 

 

 

一語一笑セミナー参加者の皆さんに読み聴かせの亀山さん

 

 

 

 

戦争は終戦ですべて終わる訳じゃない

その紙芝居というのは亀山さんが手作りで作られたもの。子供たちに伝わりやすい様にと「切り絵」で作られたそうですが、それも見よう見まねで作られたとは思えないほどの仕上がり。そこに描かれているのは庄一さんの生い立ちより戦争に翻弄されながらも振りかかる困難を一つ一つ乗り越えていく逞しさと、晩年の寂しさから戦争の虚しさや愚かさを訴えています。

この紙芝居は「あなたはヘビを食べたことありますか?カエルは?でんでん虫は?」から始まります。それを聞くとそれまで騒いでいた子供たちも、しーんとなって終わりまで身を乗り出して聞き入るそうです。でもそんな読み聴かせだけでなく、亀山さんはこの紙芝居を手づくりで絵本に作り変えて小学校に配られています。現在では名古屋市内の小学校全校に配られて、その総数は800部にもなるそうですが、そのすべてを自費でされたということに驚きました。

 

 

 

 

 

 

苦労を表には見せず笑顔の素敵な亀山さんと、彼女からの参加者への温かいお礼の手紙

 

 

 

 

それはすべて子供たちのためにエイさんや庄一さんの「戦争は絶対にだめ」というメッセージを未来に伝えていって欲しい、という亀山さんの想い一つだけでここまでの活動をされていることに本当に感動したし、心から尊敬します。ボクらもこれからも応援していきたいと思います。

この紙芝居の最後の一枚はちゃぶ台を囲む家族団らんの姿。これは子供を持てなかった横井庄一さんの唯一の夢だったそうです。

こんな何の変哲もない普通の幸せが1番尊いという庄一さんの切ないほどの想い、そんな大事なことを教えてもらったような気がしました。