おざわやの代表のブログです
》お餅の楽しみかたについて
2022.01.05
年末年始は一年で最もお餅が消費される期間ですが、たかがお餅ということなかれ！楽しみ方によって味わいがまったく違いますよ、というブログ。
日本中でこの年末年始にどのくらいのお餅が消費されるのでしょうか？
一番は神前や玄関などに飾る鏡餅だろうし、一番口にされる機会が多いのは元旦のお雑煮ではないでしょうか。
でもきっとお鏡さんだってスーパーで売られているパック入りの「鏡餅風味」なものが一番お手軽で多く使われると思うし、雑煮のお餅も真空パックのものを使われるご家庭もあると思います。だって生餅だと食べ切る前にカビてきたり、鏡開きの頃には硬くて食べられなかったりと、不便この上なくて不衛生！なんて人もいると思います。
それでもボクはやっぱり、どうせ食べるなら本当に美味しいものが食べたいと思います。
ここ何年か予約している「おこめのつぼい」さん 
つきたてなので垂れてしまわない様に段ボール持参
これまで幾つかのお店でのし餅を買いましたが、こちらのお米屋さんで買うお餅は専門店にも負けない旨さ。餅はしっとり滑らかでお米の甘さと香りがしっかり感じられて美味しい。さすがに一枚全部は食べ切る自信がないので義母のところと半分こですが、もう既に残りわずかです。
そしていつもならこちらで同じ様に注文するはずだった鏡餅は、ヨメさんに注文しておいてもらうのを言い忘れて買えず。年末は人気あり過ぎて予約完売なくらいのお店なので、仕方なく以前一度買ったことのある和菓子屋さんに行って、やっとのことでゲット。
このお鏡こそ硬くなってヒビが入るくらいで、なんなら緑のカビまで生えてしまって「食べられない」なんて人もいますよね。でも本当に美味しい生餅を食べた後に真空パックのお餅なんて食べたくないし、何より神様に供えるものをパックしてしまうなんて本末転倒な気がしてしまいます。それこそお墓に造花を供えるようなものですかね〜。
では後でどう食べるかと言えば手っ取り早いのはぜんざいに入れて煮ることだし、ウチのように甘いものが苦手ならもっと細かく砕けるくらいに乾燥させて、米油で揚げてパラっとミネラルたっぷりな塩を振れば美味しくて栄養満点な揚げ菓子になります。
ではのし餅はといえば、やはりまずは雑煮。
普通は焼かずに餅を入れるのが名古屋風なお雑煮 
正月菜（しょうがつな）とか餅菜（もちな）と呼ばれる郷土野菜
名古屋風の雑煮はとにかくシンプル。
鰹出汁のお汁に白たまり（白醤油）に正月菜と切り餅だけで、食べる前に再び花鰹をひと掴み（多い方が美味しい！）で出来上がりです。他県の方々から見れば「どこが雑煮？」なんて言われそうですが、シンプルだからこそ素材の味はとにかく大切だし、餅の旨さがそのまま雑煮の決め手にもなります。
そして一番口にするのはやっぱり焼き餅ですよねー。
もう少し焼き目がついたほうが香ばしさマックスで美味しいんですが、これはこれで美味しい。食べ始めると二つや三つはぺろっと食べちゃえる旨さです。昨今の糖質カット流行りも良いですが、ウチの嫁さんの実家では昔、一升枡の大きさに切ったのし餅を一人で元旦に食べ切る「歯固め」という慣わしが残ってました。それを聞いて昔はそりゃキツいなあなんて思いましたが、今になって考えれば、こうして切り餅６つ分くらいなら美味しく食べられそう。でもその分お節はあまり食べられなくなるかな？笑
この「歯固め」という言葉と鏡餅は源氏物語にも書かれているほど、古来から続いているものです。いにしえの昔から米や稲には霊力が宿るとされているので、日本酒や餅は神様（年神）に捧げてその霊力をいただくとされているもの。そしてそれを食べられる歯があればヒトは生きていけるとされているのが鏡餅です。食べる量は別としても最後まで美味しく食べ切ることが健康に繋がるとされるお餅、どうせならもっと美味しく食べたいと思いませんか？
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