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》仏さまの智慧を生活に生かしてみよう 〜平等性智

2023.03.20

春のお彼岸期間に仏さまの伝えてくれた生きる智慧を、素人ながらに生活に落とし込んでみるブログ。2回目は「平等性智(びょうどうしょうち)」という智慧について。



昨日から仏教で伝えられている、人生をより豊かに生きる智慧を生活に落とし込んで書き起こしているブログは、仏教を遠いものと感じずアカデミックに捉われる事もなく感じていただくための、素人だからこその目線で書いています。だからお坊さまや勉強された方たちからすれば「知ったかぶりして」とか「それは捉え方が間違っているよ」と言われてしまう部分もあるかも知れませんが、そこはそれ。ほとんど仏教に触れていない人たちに向けた言葉だということでご容赦ください。



【「平等性智」はすべての存在にはそれぞれの価値があるよという教え】

昨日のブログで取り上げた「大円鏡智」は物事をそのまま映す鏡のように捉えてみよう、という教えでした。そして今日の「平等性智」はこの世のすべての存在を比べたり対立させる事なく平等に捉えることで、心の中に垣根を作らないようにしようという教えです。



どうしてもヒトは好き嫌いがあったり自分の身内や友達のことを大事にするあまり、それ以外の他人への扱いに差をつけてしまいます。または「隣の庭の芝は青い」ではないですが自分が他人より劣っているように感じたりして、周りの人を自分の上下で測ってしまいがちです。そんなモノの見方では小さな優越感を得ることは出来ても反対に大きな劣等感を感じてしまったりして、結局自分の生み出したエゴに振り回されてしまいます。




天秤にかけることなく平等な目で見ることが大切




勿論「すべての人が平等だ」なんてことはなく、今もまだウクライナでの謂れのない紛争に巻き込まれて苦しんでいる人たちもいれば、我々のように戦火とは無縁の国で暮らしている人もいます。かといえばオイルマネーで全くお金に困ることのない中東諸国のような国もあれば、いまだに識字率も低くて幼児致死率の高いアフリカのような国々もある。またいま健康に暮らしている自分から見て、生まれつき何らかのハンディを持って生まれた人を「可哀想だ」と思うことすら、この《平等性智》には相応しくない捉え方です。


そんな風にこの世をすべて平等に見るのは難しいことのように思えます。



でも互いを比べたり争ったりすることには何の価値もなく、それぞれの存在に価値があることを見出すことが出来れば、物事の上下なんてどうでも良い瑣末なことだと気づけるはずです。




平等性智を現すという宝生如来(ほうしょうにょらい)




すべての願いを聞き入れて財宝を与えてくれるという宝生如来は、何も金銀財宝を皆んなに与えてくれるというわけじゃなく、すべての存在にある絶対的な価値を照らしてくれる仏さまです。そんな仏さまの智慧をいただいてあなたにはどんな価値があり、隣の誰かが持っているであろう価値を見出せれば、その違いを比べる必要もなければ意味もない。



そんな風にこの世界のすべてを眺められたら、それはきっとなにものにも替えられない宝物なのではないでしょうか。





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