おざわやの代表のブログです
2021.09.23
今日9/23は今年の秋彼岸のお中日です。この秋分の日を挟んだ1週間を仏教ではお彼岸といって、我々のいる迷いの世界(此岸:この岸)からお釈迦さまのいる浄土の世界(彼岸:かの岸)を想って祈る期間としています。これはインドから渡ってきた「波羅蜜多(パラミタ)思想」と、古来から日本にある太陽信仰が結びついたものではないかと言われています。
この期間にお墓や仏壇に向かって供養することで受ける功徳を、浄土のご先祖に振り向けて修行の成就を祈ります。
こう聞くと「ご先祖が私たちを守ってくれてるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、ご先祖からはこの身体をいただいてるワケでそれで充分。何なら自分の身体すべてが、そのままご先祖を受け継いでいるといっても過言ではないと思います。そんなご先祖が無事修行して悟りに近づくように和尚さまが祈るのが「法施」で、それに対して和尚さまにお供物や金銭を渡すのを「布施」というブログを1回目に書きました。
でもこの「与えること=利他」にはもう一つ大切な側面があって、その与えられたものを相手が「受ける」ということ。
お釈迦さまは悟りをひらいたあとは住む家も財産もなにも所有することなく仏教を伝え続け、ともに仏道を歩む仲間を増やしていきました。では食事や寝床はどうしていたかというと、お釈迦さまに教えを説いて欲しい人々から招かれ準備された屋敷などで寝泊まりし、また別の場所へ赴いて同じように教えを説いて回ったそうです。そんな風に誘われた時にもお釈迦さまは「ありがとう」とか「ではのちほど伺います」なんて答えず軽くうなずくだけだったそうで、それはもし何かが起こって行けなくなってしまったらいけないから。どんな理由であろうと誠実ではないのは「ブッダとして相応しくない」として、誘いは受けたという意味で頷くだけだったそうです。
そんな風に寝泊まりする場所や食事を布施されたり、時には権力者から土地を提供されて修行するための建物として「精舎(しょうじゃ):今でいう修行僧堂やお寺」を寄進されたりもしました。そんな時もお釈迦さまが「そんな高価なものは受け取れない」と断ってしまえば、布施の機会を奪うことになる。または受け取った時にお釈迦さまが「ありがとう」なんてお礼を言ってしまったら、それも布施による功徳を奪うことになってしまいます。
ってことは相手に功徳を積む機会を与えるためには、そんな布施を貰ってもお礼も言わずに「ただ受ける」という姿勢が大切だというワケです。でも実際にこんな大きな土地を貰うとか、分不相応とも思えるようなモノを受け取っておいて、「うむ!」みたいな態度とれるかって言えば、それはムリですよね?笑
それは相互的な信頼関係があってこそ成立する世界なので、我々やキリスト教とやイスラム教徒の皆さんに理解しろなんて難しいと思います。でもそんな「利他の心」を伝えるのであれば、その思いをただ「受ける」という相手も必要です。そんな相互理解のコミュニティーこそが仏教教団やその他の宗教団体なのではないでしょうか?
でも例えばそこまで大層なことではなくても、見ず知らずの人に助けの手を差し伸べられたとしたらどうしますか?
そんな時には満面の笑顔で「ありがとう!」って言えば良いんです。
そんな応対を仏教的に言えば、七つ数えられる「布施の心」のひとつ【和顔施(わがんせ)】。
誰だって知り合いに挨拶したり言葉を掛けたときに、相手に仏頂面されたら「イラッ」としてしまいますよね?
だからこそ誰かに何かをしてもらった時に笑顔を向けたいのは当たり前として、もしそこで気に入らないような仏頂面をされたとしても「イラっ」としないような心持ちが大切だというのが「和顔施」なのです。それは相手の態度に惑わされず、いつも自らの想いだけで他人に向き合えばいいというのがお釈迦さまが伝えられた仏道。
生きる上での智恵なんだと思います。
例えば運転している時、先を譲られるような機会はよくあるはず。
そんな時にはボクなら、ありがとう!と思うだけじゃなく「有り難し(=施すことも難しい)ような事をして下さったね」という心持ちで、片手で合掌をしているつもりで手を挙げます。そんな時はもちろん笑顔だったり【眼施(げんせ):やさしい眼差し】を意識して向けたいと思っています。
そんな時にはただ笑顔で「うむ」と施されたモノを受け取るということ。
それこそがお釈迦さまの拓かれた仏道の中の「布施の心」であり、それを守り伝えていくのが仏教徒としてのボクらの生きていく道なのではないでしょうか?
・花立ての穴が小さくて水がたくさん入らないし洗いにくい
・お墓を新しく建てたい方やもっと使い易く建て替えたい
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【店舗情報】
店舗住所:名古屋市名東区高針原2-101
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営業日:月曜日~土曜日(日曜定休)
営業時間:朝9時から夕方5時まで
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